ダイエット中だからと、もともと食欲の湧かない朝の食事を抜いてしまう。これはかえって逆効果!
「朝ごはんを食べない人と食べる人を比べると、前者のほうが約5倍、肥満が多いというデータがあります」
と言うのは、管理栄養士の大島菊枝さん。その理由のひとつは時計遺伝子。
「生物は地球の自転に合わせた時計遺伝子を体の中に持っています。朝目が覚めて夜眠くなるのは時計遺伝子が刻むリズムによるものです。でも、人の体内リズムは地球の自転よりも少しだけ長いので、毎朝リセットする必要があるのです」
時計遺伝子にはふたつの種類がある。ひとつは脳にある主時計遺伝子で、朝日を感じることで時計をリセットする。もうひとつは内臓や皮膚、あらゆる細胞の中にある末梢時計遺伝子で、こちらは食事によってリセットされる。ふたつの時計遺伝子を同調させることでその日一日の代謝がアップするという。
「ポイントは朝日を浴びてから1〜2時間以内に食事をとること。時計遺伝子を効率よく働かせるには、糖質とタンパク質を組み合わせた食事がおすすめ。無理せず毎日続けられる食事内容であることも重要です」
最終的には朝3:昼4:夜3の比率で一日の食事バランスを整えるのが理想。
「夜は鉄やカルシウムなどのミネラルを積極的に摂って体を修復させ、炭水化物は、ご飯なら100g くらいが目安です」
朝、どうしても食欲が湧かないという人はドリンクからスタートを。一歩ずつステップを踏んで、理想の朝食に辿り着ければ、代謝は飛躍的にアップ。痩せやすい体に近づくはず。