創業明治38年。人気メニューのポークカツレツは、創業当時からのレシピを守り作っている。
「うちは洋食屋なので、トンカツではなくポークカツレツ。ロース肉の赤身部分だけを低温でじっくりと揚げたカツです」と、店主の島田良彦さん。
ロース肉は、芯の赤身部分とバラ先と呼ばれる脂身の部分からなる。赤身と脂身では、火の通る時間が違うので、赤身に合わせた加熱時間だと、バラ先にきちんと火が通っていない可能性が。
「均一に仕上げるため、店ではカツレツもソテーもバラ先と背脂は取り除きます。カツレツはその脂で作った自家製ラードで揚げることで、香りやコクを出す。家庭では難しいと思うので、バラ先から脂身を取り除き、残った赤身を芯に合体させて揚げるといいと思います。ソテーでもバラ先は細かく切り、カリカリに炒める。赤身と脂身は別々に調理すると考えましょう」
揚げ油は120℃くらいと低温。菜箸でかき回してみて、油が重たくなくなったくらいの温度だそう。