腰の疲れや腰痛を予防する、股関節の徹底的なほぐし方。
いきなり伸ばすのではなく、じわじわと3ステップで行う効果的なストレッチを習慣に!
スポーツトレーナーの坂詰真二さんに教わります。
撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 ヘア&メイク・山田大輔(Cake.) モデル・NOZOMI 文・石飛カノ
【股関節】股関節と腰の連携で腰の疲れや腰痛を予防。
肩と肩甲骨が連動して腕が自由に動くように、骨盤と太ももが連動してはじめて脚を自由に動かすことができる。
「股関節の動きが悪いまま骨盤を動かそうとすると、骨盤や背骨に負担がかかります。たとえば床に落ちたものを拾うとき、股関節を曲げずに拾おうとすると背中が丸くなり腰に強いストレスがかかることに。こうした動作の繰り返しが腰痛の原因になります」
股関節の柔軟度チェックは下の4つ。1動作1点として、満点以外は骨盤と太ももがうまく連携していない可能性大。まずは、股関節だけ動かす練習から始めて、次に骨盤に繋がる背骨と股関節を同時に動かすストレッチを毎日の習慣に。3日続けて行えば腰が疲れにくくなった感覚を得られるはず。
柔軟度をチェック!
股関節を曲げる
股関節だけを曲げる練習。椅子に浅く腰かけて左右の手で膝の裏を抱え持つ。そのまま上体を前に深く倒して股関節を充分曲げた姿勢で10秒キープ。背すじをまっすぐ伸ばして膝裏を引っ張り上げるイメージ。
今度は骨盤から繋がっている背骨だけを曲げる練習。椅子に深く腰かけて左右の手で座面の縁を掴む。あごを引きながらおへそを覗き込むような感じで背中を丸めて10秒キープ。手は座面を引っ張り上げるイメージで。
最後は股関節と背骨の動きを組み合わせてダイナミックに屈曲させる。椅子に座って両足を大きく開き、両手を頭の後ろで組む。上体を前に倒して背中を丸め、両脚の間に上体を潜り込ませるような姿勢で10秒キープ。
股関節を伸ばす
股関節を曲げる練習をしたら次は伸ばす練習。椅子に座って左のお尻を座面から外す。左手で左足の甲を掴んだら、そのまま後ろに引っ張る。膝を股関節より後ろに引っ張ったところで10秒キープ。反対側も同様に行う。
背骨を伸ばすストレッチ。椅子に深く腰かけて、左右の手で座面の縁を掴む。あごを上げて背中全体を反らせたら10秒キープ。上体を反らす動きで骨盤が自然に前傾し、それにより股関節の動きがスムーズに。
最後は背骨と股関節の動きを組み合わせてストレッチ。両足を前後に大きく開いて立ち、椅子の座面の縁を左右の手で掴む。前側の足を後ろの足の位置まで引いて爪先立ちになり、上体を大きく反らす。10秒キープ。
股関節を開く
曲げる→伸ばすの動きができたら仕上げは「開く」動き。まずは股関節だけを外に開く。椅子に座って左足を右膝の上に引っかけ、左膝の上で左右の手を重ねる。両手で膝を押して外側に倒し10秒キープ。反対側も行う。
椅子に浅めに座って骨盤を立て、背すじを伸ばす。左手を左の側頭部に当て、右手は太ももの上にのせる。そのまま上体を右側にできるだけ倒し10秒キープ。右の肘から先が太ももにつくくらい曲げるのが理想。反対側も同様に。
最後は背骨を曲げながら股関節を開く。椅子に座り大きく足を開き、左膝を伸ばしてかかとを床に。右手は右の側頭部に当て、左手は太ももの上に。左手をすねに向かって滑らせ、上体を左に倒して10秒キープ。反対側も。
『クロワッサン』1093号より