肩甲骨を徹底的にほぐして、肩こりや五十肩を防ぐ。
いきなり伸ばすのではなく、じわじわと3ステップで行う効果的なストレッチを習慣に!
撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 ヘア&メイク・山田大輔(Cake.) モデル・NOZOMI 文・石飛カノ
肩甲骨と肩を連動させて肩こりや五十肩を防ぐ。
上下左右前後斜め、腕はどんな角度にも自由に動かせる。その理由は肩の関節と肩甲骨が協調して腕の動きを調節しているから。たとえば、腕を真上に上げるためには、腕の動きに加えて肩甲骨が上に引き上がる動きが必須。
「ところが日常生活では肩甲骨が重力に引っ張られて下がったまま固定されています。その状態で高いところにある荷物を下ろしたり、後ろにある荷物に手を伸ばしたりすると、肩にばかり負担がかかり、ケガをすることも」
と、トレーナーの坂詰真二さん。肩甲骨が固いまま腕を動かすことが肩こりや五十肩の原因になる可能性もあるという。まずは柔軟度チェックで肩甲骨の動きを把握。その上で正しく確実に効くストレッチをお試しあれ。
柔軟度をチェック!
肩甲骨を開く
肩甲骨だけを動かす練習からスタート。椅子に座って左右の手のひらを合わせ、斜め下方向に腕を伸ばす。手のひらを外側に返して手の甲を合わせる。手の甲だけでなく肘から先をできるだけ近づける。10秒キープ。
続いて肩甲骨と肩の関節を同時に動かすストレッチ。椅子に座って左右の手を胸の前で組む。そのまま肩を前に出しながら、腕を前に向かって伸ばす。このとき背すじを曲げたり骨盤を後ろに倒さない。10秒キープ。
最後は左右片側ずつ肩甲骨と肩の動きを連動させる。椅子に座って右の肩の前を左手で下から掴んだら内側に引き寄せる。10秒キープしたら反対側も同様に行って10秒キープ。これで肩甲骨を開くストレッチが完了。
肩甲骨を閉じる
肩甲骨を開いたら次は閉じるストレッチ。まずは肩甲骨だけを動かす。まっすぐに立ち、両手をお尻の後ろで組んで胸を張る。そのまま腕を伸ばして肩を後方に引く。このポーズを10秒キープ。
肩甲骨と肩の動きを協調させて肩甲骨を閉じる。1と同じ姿勢をとり、今度は組んだ手をお尻から遠ざけながら肩を後方に引く。10秒キープ。腕を体から遠ざけるほど左右の肩甲骨が寄る。体を反らさないこと。
最後は左右片側ずつ肩甲骨を閉じる。椅子に座って両足をできるだけ大きく開く。左右の手を膝の上に置く。そのまま上体を右に捻って左肩を前に押し出し、10秒キープ。反対側も同様に行って10秒キープ。
肩甲骨を上げる
重力によって普段は下がっている肩甲骨を引き上げる。椅子に座って左右の手を太ももの上に置く。肘をまっすぐ伸ばして肩甲骨をできるだけ上に引き上げたら10秒キープ。背すじをまっすぐ保ち肩を大きくすくませる。
椅子に座って左右の手を胸の前で組む。組んだ手を頭上にまっすぐ伸ばし、肘が伸び切ったところで10秒キープ。二の腕が耳の真横、手のひらが頭の真上にくるポーズが理想。気持ちのいい伸びを感じながらキープ。
椅子に座って頭の前で右手で左手の手首を掴む。そのまま斜め上に手首を引っ張りながら気持ちよく伸びたところで10秒キープ。力まずに腕の重さを利用して伸ばすのがポイント。反対側も同様に行って10秒キープ。
『クロワッサン』1093号より
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