高齢の患者さんとの会話の中で学ぶことも多いという、宝田恭子さん。
「きれいな人は、座る姿勢が違います。大正生まれの患者さんで、兄弟が多くみんなで長椅子に座るのに自然と坐骨を立てていた人がいて。まず坐骨で座っていると楽なんだという感覚を身につけることが大切。後ろに寄りかからず、膝よりアキレス腱を少し内側に引くと座面を坐骨で捉えて仙骨の位置が整う。人間らしくない姿勢が楽に感じると、凝ってしまうんです」
体の使い方は習慣化することがやはり大切なのだ、と実感。であれば、日常にエクササイズを取り入れると続くのでは?と思い当たった。
「洗濯物を干すときは、関節を動かす可動域を広げるチャンス。私自身も大判のタオルを使ったストレッチを必ず行うようにしています。あとは血流をよくする腕伸ばし。座ったままでもできるので、待合室で患者さんたちにやってもらったり。私も診察が終わった後にしていますが、全身の血流を上げると全体に体がしゃっきりとしますよ」