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頭と体の健康のための歩き方を、関根麻里さんが脳内科医に教わりました。

娘と共によく散歩をするという関根麻里さん。脳内科医の加藤俊徳さんに、歩くことはなぜ体にいいのか、その理由を聞きました。

撮影・森山祐子 ヘア&メイク・上野由可里 スタイリング・繁田美千穂 イラストレーション・ヤマグチカヨ 文・辻さゆり

トップス8,900円、パンツ6,000円、シューズ1万1000円(以上ニューバランス/ニューバランスジャパンお客様相談室 TEL.0120・85・7120)
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関根麻里さん(以下、関根) 先生は普段はどのような診療を行っていらっしゃるのですか?

加藤俊徳さん(以下、加藤) 全国から申し込まれてくるMRI脳画像診断をしています。子どもから老人まで1万人以上の脳を見てきたので、今では画像を見ただけで、その人が普段どんな生活をしているか、性格までわかるんですよ。

関根 脳画像だけで、そこまでわかるんですね!

加藤 自分の体験からウォーキングに注目し、その効果を脳画像ではっきりと確認できてからは、患者さんにも暮らしの中でウォーキングを取り入れてもらうようにしました。すると歩くだけなのに、さまざまな症状が改善したんです。

脳番地を活性化させるアレンジ・ウォーキング。

関根 歩くことと脳ってどんな関係があるのですか?

加藤 人間の脳は場所によって8つの役割に分けられていて、僕はこれを「脳番地」と名付けています。
赤ちゃんは頭のてっぺんにある「運動系」の脳(運動脳)や感情系脳番地の血流が多い状態で生まれますが、この時期は、まだ各番地へのネットワークは発達していません。
けれども年齢を重ねていくと、運動脳から「視覚系」や「記憶系」「理解系」など、他の脳番地へ血流増加のエリアが広がっていき、脳全体が使われるようになります。これが脳の成長です。
ウォーキングは手足を動かすことによって運動脳にスイッチを入れ、つながっている他の脳番地のネットワークを太くして活性化できる、とても簡単で効果的な方法なんです。

歩けば脳が鍛えられる!

【8つの脳番地って?】  右脳と左脳で約60ずつある脳番地を8つの系統に整理したもの。脳番地同士はネットワークで結ばれ、ウォーキングで脳を強化すると、ネットワークも強化されて脳が活性化する。
【8つの脳番地って?】 右脳と左脳で約60ずつある脳番地を8つの系統に整理したもの。脳番地同士はネットワークで結ばれ、ウォーキングで脳を強化すると、ネットワークも強化されて脳が活性化する。

関根 一日に必要なウォーキング量ってどのくらいなんですか?

加藤 僕は患者さんに、トータルで1時間と伝えています。約3キロから4キロメートルですね。

関根 歩数でいえば、どのくらい?

加藤 最低、5000歩は必要ですね。

関根 あ、そのくらいでいいんですね。よく10000歩って言われますよね。犬を飼っていた時は余裕で歩けていたけれど、今は意識していてもなかなかそこまでいきませんね。

加藤 僕は一日3キロは歩くようにしていて、4キロ以上歩いた日は「運動貯金」ができたと思うようにしています。
2キロくらいしか歩けなかった日が続くと、その貯金が減ってきて、気づいた時にはさまざまな不調が表れてきます。僕はこれを「運動負債」と呼んでいます。単に運動不足なのに、イライラするとか、怒りっぽくなるといったほかの症状が出てくるんです。

【ポケットタスクウォーキング】なかなかいいアイデアが浮かばない時は、その課題(タスク)を紙に書いて歩いてみると、ヒントが浮かぶことも。歩いている時に思いついたことをメモしておくのもおすすめ。
【ポケットタスクウォーキング】なかなかいいアイデアが浮かばない時は、その課題(タスク)を紙に書いて歩いてみると、ヒントが浮かぶことも。歩いている時に思いついたことをメモしておくのもおすすめ。

1日に必要なウォーキング量

※デスクワーク中心=1日8時間デスクワークを行う場合、デスクワーク+立ち仕事=それぞれ4時間ずつ行う場合を想定。
※デスクワーク中心=1日8時間デスクワークを行う場合、デスクワーク+立ち仕事=それぞれ4時間ずつ行う場合を想定。

1日に必要なウォーキング量は、それぞれの人のライフスタイルによっても変わる。以下の表を参考にして、自分に合った運動量で無理のない範囲で習慣化したい。

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