【診察】
問診・視診・触診
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【検査】
・レントゲンでの骨の画像検査
・血液検査、尿検査(※必要に応じて)
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【さらに詳細な検査が必要な場合】
内臓の病気の疑いがある場合は、超音波(エコー)検査、腫瘍マーカー、病理検査なども加わる。
●骨粗しょう症が疑われる場合は骨量検査も実施
・超音波法
骨量の変化が最初に現れるかかとの骨に超音波をあて、超音波が伝達する速度などから骨量を測定する方法。痛みはなく、測定時間も1~2分と短く、さらに検査装置を設置している整形外科や婦人科も多いため、最近増加している骨量検査。ただし、他の部位の正確な骨量は測定できない。
・MD(エムディー)法
両手のレントゲンを厚さの異なるアルミニウム板と一緒に撮影し、骨とアルミニウムの濃度を比較することで、手の骨の骨量を測定する方法。装置を設置している整形外科は多いが、脊椎などの他の部分の正確な骨量は測定できない。CXD法、DIP法とも呼ばれる。
・DXA(デキサ)法
2種類のX線を骨にあて、その透過率を利用して骨量を測定する方法。腰や足の付け根部分の骨を測定することが多いが、全身の骨を測定可能で、しかも正確な数値がわかる。ただし、整形外科でもこの検査装置を設置している病院の数が限られているというデメリットがある。
●外来で行う検査
・MRI検査
トンネル状の装置の中で仰向けになり、強力な磁気を使って体の内部を画像化する検査。レントゲンではわからない椎間板、神経、靭帯、炎症や腫瘍を確認することができる。ただし、撮影に時間がかかる。
・CT検査
装置が回転しながら撮影したレントゲン画像をコンピューターで処理する検査。体を輪切りにした画像が完成するため、通常のレントゲンでは撮影できない、脊柱管や骨の中の状態も見ることができる。
・骨シンチグラフィー
放射線を発する物質を使った薬剤を注入し、臓器から出てくる放射線を撮影する検査。骨にできた腫瘍や感染症による骨の炎症の状態を確認することができる。なお、注入した薬剤の放射線は数日後に排泄される。
●入院で行う検査
・ミエログラフィー
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術の前に行われることが多い検査で、神経を覆っている硬膜の中にある脊髄液に造影剤を注入して、レントゲンを撮影する。その内容から、「脊髄造影」とも呼ばれる。
・ディスコグラフィー
椎間板に造影剤を注入して、CT検査の装置でレントゲン画像を撮影する検査。椎間板の変性の度合いや、椎間板ヘルニアの部位を特定するために行われる。その内容から、「椎間板造影」とも呼ばれる。
・神経根造影法
腰椎から枝分かれしている神経根に造影剤を注入し、レントゲン画像を撮影して神経根の状態を調べる検査。これまでの検査で痛みの原因や部位を特定できなかったときに行われることが多い。