体操やストレッチング以外に、腰痛を予防・改善するためにおすすめの運動は、「歩く」というおなじみの生活動作を用いたウォーキングです。
「正しい姿勢」を意識しながら歩くと、姿勢を保つために大切な腹筋、背筋、腹斜筋、大臀筋などの筋肉を鍛えられます。
さらに、ウォーキングは有酸素運動ですので、中高年以降にたまりやすくなる体脂肪の燃焼が促されるため、肥満や脂質異常、さらに高血圧や糖尿病といった生活習慣病の予防・改善にもなります。
ウォーキングは特別な道具が不要なうえ、プールやスポーツジムのように使用料が不要です。さらに、屋外で常に移動しているので、気分転換になるうえ、新型コロナの流行で問題となっている「三密」を心配せずに取り組むことができる点が魅力です。
ただし、ダイエット目的のウォーキングでは「大股で、腕を振り、速く歩く」ことを推奨していますが、年配の方が健康維持のためにウォーキングを始める場合は、「小股で、腕を振らず、ゆっくり歩く」ほうが適切です。
足の筋肉が衰えてくると、すり足で歩くようになり、「歩く」という生活動作には転倒のリスクが高くなります。そのため、ウォーキングをする場合は、自分の足に合った運動用シューズを使い、「かかとから着地して、親指で地面を蹴る」という足の裏の重心移動の順番を守るようにしましょう。
なお、スポーツジムでトレーニングマシンを利用する場合は、自分の体力に合った設定で利用できるように、トレーナーのアドバイスを受ける必要があります。