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高温多湿の夏に備えて、賢く食べ物を保存する方法。

食べ物が傷む、食中毒が心配、あるいは生ものはどう扱えばいい? 夏にむけて知っておきたい食品保存法を専門家に聞いた。

文・一澤ひらり イラストレーション・山口正児

【 調理中 】安全の目安は75度で1分間以上。中心部まで火を通そう。

調理に使う生鮮品をすべて出しておくのは厳禁。調理するつど、冷蔵庫から出して使うようにする。
調理に使う生鮮品をすべて出しておくのは厳禁。調理するつど、冷蔵庫から出して使うようにする。
ハンバーグは上面に透明な汁が出るくらいで中心部は76度。火を止めても、余熱で78度ぐらいまで熱くなる。
ハンバーグは上面に透明な汁が出るくらいで中心部は76度。火を止めても、余熱で78度ぐらいまで熱くなる。
調理に使う生鮮品をすべて出しておくのは厳禁。調理するつど、冷蔵庫から出して使うようにする。
ハンバーグは上面に透明な汁が出るくらいで中心部は76度。火を止めても、余熱で78度ぐらいまで熱くなる。

生鮮食材は室温に長時間放置すると、菌が増殖を始めるため、調理する直前まで冷蔵庫で保管を。

「肉や魚は充分に加熱することが大切です。75度で1分以上加熱し、食材の中心部まで熱を通せば、ほとんどの食中毒菌は死滅します。ただ、注意すべきなのは火加減です。強火で1分加熱しても外側が焦げるだけ。中心部にちゃんと火が通っているかどうかを見極めることが大事です。ハンバーグなら上面に透明な汁が出てくれば中心部は約76度という食品安全委員会のデータがありますので、調理の際の参考にしてください」

また料理を作るのに気を取られて、まな板を洗わずに複数の食材を扱うのも食中毒を招く原因に。生肉や魚を切ったらすぐまな板と包丁を洗い、アルコールか熱湯をかけて消毒することが重要だ。

「まな板は包丁の傷目に細菌がたまりやすいので、消毒をこまめに行ってください。使用後のふきんやタオルも雑菌の温床になります。熱湯で煮沸したり漂白し、しっかり乾燥させましょう」

【 食事時 】食前には必ず石鹼で手洗い、 作りたてを食べるのがベスト。

作りたてを味わうのが一番だが、帰宅が遅い家族がいるなら冷まして一度冷蔵庫へ。温める時は充分に加熱を。
作りたてを味わうのが一番だが、帰宅が遅い家族がいるなら冷まして一度冷蔵庫へ。温める時は充分に加熱を。

食べる前は必ず手を洗うこと。

「食品や食器が清潔でも、手に細菌が付着して口に入るといけませんから、しっかり石鹼で洗ってください。当たり前ですが、なるべく作りたてを食べましょう」

家族の食べる時間がバラバラなら、料理を冷ましてから小分けして冷蔵・冷凍保存し、食べる時にしっかり温める。作った料理を放置しないのは食中毒予防の鉄則だ。

「料理の入った鍋をコンロに置きっぱなしにするのは、細菌が増殖して危険です。用心してください」

【 食後 】食器もシンクも手早く洗い、 残った料理は冷蔵庫へ。

食べ終わったら、そのまま放置せず、すぐに食器を洗う。調理器具もシンクもきれいに洗って、清潔を保とう。
食べ終わったら、そのまま放置せず、すぐに食器を洗う。調理器具もシンクもきれいに洗って、清潔を保とう。

食べ終わった食器や使った調理器具はなるべく早く洗い、調理台、三角コーナー、シンクも洗浄して清潔な状態をキープする。スポンジの衛生にも気をつけたい。

「私は100円ショップで売っているスポンジを使用し、こまめに取り換えてキッチン用の漂白スプレーで漂白もしています」

もし料理が残りそうなら、手をつける前に小分けにして密閉容器やフリーザーバッグなどに入れ、冷ましてから冷蔵・冷凍保存する用心深さがあれば安心だ。

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