くらし

いつマリオを止める!?『Super Mario Run』│山口恵以子「アプリ蟻地獄」

  • イラストレーション・勝田 文
『Super Mario Run』。走り続けるマリオをタップで操作。コインを集めつつゴールを目指すアプリ。無料。

かの有名なスーパーマリオ君が活躍するアプリ。誘拐された姫を助けるために、野超え山超え谷超えて、走る、走る、ひた走る!

障害物は指でこすってジャンプさせればクリアできる。この操作は以前のEGG in ONEに比べるとずっと難易度が低く、誰でもどんどん先へ進める。谷に落っこちてもシャボン玉に包まれて復活できるので、ゲームオーバーにはならない。

つまり自分から止めないと、半永久的にゲームを続ける羽目になる。あまりに上手く運ぶので、止めるのがもったいなくなったりして。

そう言えば以前、ダイヤルQ2を利用したクイズ詐欺があった。「百問正解すれば賞金ウン百万円!」とあおってクイズに参加させ、最後は超難問で不正解、法外な通話料が請求されるという仕組。この詐欺のキモは易しい問題で99問まで引っ張って通話料を稼ぐこと。

もちろん、スーパーマリオ ランは違います。健全なゲームアプリです。

実は私はゲームが苦手だ。大学時代はインベーダーブームで、喫茶店のテーブルがほとんどゲーム機になったが、手を出したことはない。

それというのも生まれて初めてのゲーム体験が一番初期のブロック崩しで、挑戦したら0点! ガッカリして興味を失ってしまった。あのとき高得点をマークしたら、ゲームにハマっていたかも知れない。

マリオ君を走らせながら、あのときの学生街の喫茶店と高得点を叩き出した初デートの相手とコーヒーの味を、ほろ苦く思い出した。

山口恵以子(やまぐち・えいこ)●作家。近著に『おばちゃん介護道』(大和出版)

『クロワッサン』992号より

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