くらし

「ビジンサマレシピ」で作る、えごまソルト。

信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山に住んでいると伝えられているビジンサマという神様。そのお膝元である信州から、体に優しい食材を使い、卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を、地産地消料理研究家の中村恭子さんに紹介してもらいます。
  • レシピ提供:中村恭子

えごまは近年では、オメガ3脂肪酸であるαリノレン酸を多く含むとして、中性脂肪・血栓の予防・脳や網膜の神経伝達をスムーズにする等の健康面への作用のほか、美肌やダイエットにも良いと美容面でも注目されています。

一見流行りの食材のようですが、もともと日本での食用としての歴史はゴマよりも古いと言われています。
特に信州では縄文時代の遺跡からえごまの種実が発見されているほど、太古から食用とされてきました。
種実のままのものとオイルとが販売されていますが、どちらも加熱に弱いため、オイルはドレッシングなどに利用する、お料理の仕上げにかけるなどすると良いでしょう。

また種実も仕上げのトッピングにしたり、更にはすり潰して利用することで消化吸収がよくなります。
どちらも加熱する際は、揚げ物や高温のオーブンでの調理はさけましょう。
炒るときには弱火で加熱しすぎないように注意します。

※えごまオイルはとても酸化し易い食材なので開封後は冷暗所または冷蔵庫で保管し1ヶ月を目安に使い切りましょう。また粒のものは2年程度もつと言われていますが風味を保つためには開封後には冷凍保存することがおすすめです。

えごまソルト

栄養価の高いえごまですが、粒のままでは消化吸収されにくいため小さいお子さんやご高齢の方、また体調が優れず噛む力の弱い方にはすり潰してあげることをおすすめします。

今回は煎ったえごまと塩を合わせてすり潰し、青海苔を加えた風味豊かなえごまソルトをご紹介します。

ふりかけとしてご飯にかけたり、またゆで卵や天ぷらの付け塩にしたり色々な場面で活用できます。すり潰したえごまは酸化が早まるので、すぐに食べ切らない場合は冷凍庫で保存しましょう。冷凍してもすぐにそのまま使えるので解凍の手間はかかりません。

【材料】

えごま10g 自然塩 2g  青海苔 1g

【作り方】

1. えごまと塩を鍋に入れて弱火で煎る。
2. えごまを触ってみて熱いと感じる程度(手で触れる程度の熱さ。くれぐれもやけどに注意すること)にまで火が通ったらすり鉢に移す。
3. えごまと塩をすりつぶし、
4. 最後に青海苔を加えてよく混ぜ合わせる。
温かいご飯やおかずのつけ塩として頂く。
●「ビジンサマレシピ」について
信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山にはビジンサマという神様が住んでいて「ビジンサマが山を通る日、人は山仕事を休む」という言い伝えが残されています。「休む」ことは、美しく健やかな体づくりに必要なこと。ビジンサマの語源はもしかしたら「美人様」なのかもしれません。

蓼科塾では「休む」神様ビジンサマにちなみ、ビジンサマのお膝元である信州から「休む」ためにふさわしい体に優しい食材を使い卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を提案しています。

信州といえば、麹を使った味噌や甘酒などの発酵食品や、蕎麦、キビ、アワなどの雑穀、山野草にきのこ、リンゴや杏、ぶどうなどのフルーツ、寒天や高野豆腐などの乾物類などなど、美味しくて体に良い食材の宝庫。中には美容・健康効果の高い食用ほおずきといった、あまり流通していない食材もあり、入手方法から調理方法までお伝えしていきます。
「ビジンサマレシピ」で美しく健やかな体づくり、してみませんか?

中村恭子●一般社団法人蓼科塾代表/地産地消料理研究家/健康管理士。
2011年東京都より長野県茅野市に移住し信州の地産地消に根ざした「ビジンサマレシピ」の開発を手がけている。
〈今回使用したえごまの生産者情報〉
雑穀の里づくりグループ ミレット・たてや
現在、「ミレット・たてや」のえごま製品は長野県小川村のふるさと納税返礼品でお求め頂けます。
問い合わせ先TEL/FAX 026-217-2135  090-2623-7474(村越)
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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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