とにかく紙に字を書くのが好きだという、作家の星野博美さん。
「原稿もいまだに4Bや6Bの鉛筆で書いているんです。“手で書く”というのはなんともいえない楽しみがある。そんなに筆まめではないのですが、なにか届けるときなど、一筆添えないと落ち着かない気持ちになります」
そうして見せてくれたのは、お菓子の空き缶に仕分けられた用紙の数々。
「これが一筆箋。ここには小さいメモ。こちらはポストカードです。一筆箋やポストカードは美術館や博物館で買ったものが中心で、音楽が趣味の人には楽器を抱えた人物が描かれているエル・グレコ、歴史好きには南蛮美術の絵のものなど、送る相手がわかってくれそうなものを選ぶようにしていますね。ミニメモはもっと気軽に、出かけた先で立ち寄った文房具店で気に入ったのを見つけたら即買い! 小さい頃から文房具が好きだったけれど、なかなか買えなかったリベンジです」