くらし

【お金だけに頼らない知恵】柳本あかねさんの快適な小さな住まいを拝見。

  • 撮影・三東サイ 文・後藤真子

どこでも暮らしていけるという 身軽さで、柔軟に「いま」を考える。

衣類や本も、クローゼットに入る分だけと決め、新しいものを買い足してそこからはみ出るときは、入れ替わりにどれか処分を検討する。結果的に衝動買いなどの無駄な出費が抑えられている。
「与えられたスペースに見合う量だけ持つ、と考えればシンプルで楽だし、いつもすっきりしていて快適です」
洗面所をのぞいてみると、バスタオルとフェイスタオルは1人1枚、計4枚を出してある。バスタオルは洗い替え用にもう1枚ずつ、フェイスタオルはもう2枚ずつ持っている。
「バスタオルはかさばるから持たないという人もいますが快適だから使います。その代わり、枚数は絞っています」

大切なのは、自分たちが快適であること。それを基準にすべてを取捨選択し、身軽に柔軟に暮らしを整えている。

「きりつめる前提で、こういう小さな暮らしをしていると、気持ちがつらくなるかもしれません。わが家の場合は、2人でいても1人でいても心地よい空間と暮らしを求めてこうなりました。夫が転勤が多いので、家を所有するという考えがいまのところはなく、ここにもいつまで住むかもわかりません。暮らしが変化したら、また考えればいい、その時にまた自分たちの快適な暮らしを追求します」

(左)風呂のドア前を有効利用。ポールをつけ、フックでタオルを吊るしている。(中)夫婦共有のクローゼット。服も本もここに入る量だけと決め、増える場合は代わりに何かを処分。(右)衣類は気に入ったものを長く着る。洋服ブラシでの手入れを怠らない。

柳本あかね(やなぎもと・あかね)●グラフィックデザイナー、カフェ&バー『茜夜』店主。日本茶インストラクター、二級建築士の資格も持つ。著書に『小さな家の暮らし』(エクスナレッジ)ほか。

『クロワッサン』966号より

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