くらし

【お金だけに頼らない知恵】登山家、編集者の服部文祥さんの自然から命の糧を得る暮らし。

薪割りをしてストーブにくべる。
狩った獲物を家族で分けて食べる。
そんな暮らしが横浜にあった!
  • 撮影・三東サイ
「いただきます」。テーブル中央のフライパンには焼いた鹿の舌、内ロース、心臓が。各自のカレーの皿に猪のアバラがのっている。

横浜の私鉄沿線の住宅密集地にある、築45年の空家を2009年に購入した服部文祥さんは、山岳雑誌『岳人』の編集者として東京へ通勤しながら、休日などに家のリフォームや所有地の整備を自力でこつこつ進めてきた。年間を通じて仕事で山登りもするし、冬場は鹿や猪の狩猟のため遠出もする。
「まず床板を張り、内壁に漆喰を塗りました。庭の大木の枝を落とし、うっそうとした草木を刈りました。薪ストーブを据えつけて暖房と調理に使っています。今日は土曜日で家族がみんな揃いますから、昼ごはんは猪のアバラをカレーにして、鹿の舌と内ロースと心臓を焼きます。鹿も猪も、ちゃんと処理して保存すればその辺で売ってる肉より断然うまいですよ。ナツ!」
夏に竹カゴに入れられて北海道から来た飼い犬のナツを連れて、服部さんが散歩に出る。黒猫のヤマトが姿を見せてどこかへ去った。服部さんは、背負子をしょっている。
「ナツの散歩のとき、倒木を拾ってきて薪にするんですよ。うちは山の上の傾斜地に立つ物件で敷地が森につながっているので、入居したとき地主さんの許可を得て倒木拾いさせてもらっています。電気? もちろん通ってますよ。暖房は薪で100%やりたいんですが、受験生の息子が2階の部屋で電気ストーブを使うのは好きにさせてます。〝電気野郎〟と呼びますけど(笑)」

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