中東の宝石ドバイへの旅(1)
取材/文・斎藤理子
広大で神秘的な砂漠の中に
突如出現する超近未来都市へ。
アラブ首長国連合の首長国のひとつドバイ。アラブは遠くてどんなところかよくわからないというイメージがありますが、実はこの都市は世界的にみても最も安全な街のひとつで、旅行者にもとても優しいことで有名です。世界一の高さを誇るビルや、世界最大規模のショッピングモールなど、近未来的な姿を見せる都会と、それを取り囲む広大な砂漠や美しいビーチ。街を堪能する旅やリゾート地としてくつろぐ旅など、いろいろな楽しみ方ができるドバイの魅力を2回にわたりご紹介します。
短期間で驚異の発展を遂げた、
アラブ随一のビジネスと観光の街。
アラブ首長国連邦は、アラビア半島のアラビア湾に面した7つの首長国からなる国です。その中の最大の都市国家がドバイで、埼玉県とほぼ同じ広さ。人口は約250万人ですが、そのうちの80%は外国人という国際都市でもあります。
アラブ首長国連邦が国として独立したのは1971年。当時のドバイは、真珠採取や漁業が主産業で、今の姿からは想像もつかない小さな町でした。歴代首長が貿易のハブとしての政策に力を入れた結果、1990年代からわずか20年で現在の繁栄を築き上げました。中東の国なので、石油で潤っていると思いがちですが、ドバイの総生産のうち石油はわずか4%。産業の多角化政策が功をなし、中東の金融センターとしての位置を確立し、貿易、ビジネス、観光などが産業の中心になっています。
ドバイの人たちは世界一が大好き。
まずは世界一の高さを誇るビルへ。
空港からドバイの街に入ると、真っ先に目に飛び込んで来るのが『バージュ・カリファ』の偉容。高さ828m、160階のこのビルは、人類史上最も高いビルで、高層ビルが建ち並ぶドバイの摩天楼の中でも群を抜いた高さを誇っています。
展望台は124階と125階にある“アット・ザ・トップ”と、148階にある “アット・ザ・トップ・スカイ”。148階はもちろん世界一高い展望台で、555mの高さからは、ドバイはもちろん砂漠が広がるアラビア半島や美しいアラビア湾が一望でき、圧巻の景色が楽しめます。狙い目は夕方。沈み行く夕日に照らされて刻々と表情を変えるドバイの街と砂漠の景色が堪能できます。
『バージュ・カリファ』は大人気スポットなので、当日入場券売り場は世界各国からの観光客で大行列。長い待ち時間がもったいないので、オンラインでの事前購入がおすすめです。
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