ここまでできる! キッチンばさみの活用術。
撮影・三東サイ 文・斎藤理子
材料を切ったら、そのたびに洗わなければならないまな板や包丁。混ぜたりこねたあとの油汚れもやっかいなボウル。料理にかかる時間の多くは、次の作業に移る前に使った道具を洗うことに費やされる。このストレスフルな作業を少しでも軽減するためには、そもそも調理道具を汚さなければいいそんな発想で、さまざまなアイデアを伝授してくれる島本美由紀さん。
「料理には〝切る〟作業が不可欠ですが、まな板を使うと肉汁が染みたり、野菜の色移りが落ちなかったりと、洗うのにけっこう手間がかかりますよね。私は特にキッチンばさみを多用しますが、包丁とまな板だけが切る道具じゃないという視線で見れば、身の回りに使える道具はたくさんありますよ」
【キッチンばさみ】
「食材の下処理は、キッチンばさみでほとんど大丈夫です。まな板をいちいち洗わなくてすむので楽だし、衛生的でもあるんです」
はさみは先端が尖っていて、刃りの長いものが使いやすい。気軽にあれこれ切ってみるには、食洗機にかけられる、刃を外すことができるなど、掃除しやすいタイプだと使い勝手がいい。
●アボカドの皮もはさみで。
●少量のブロッコリーを茹でる。
●パスタや汁物の薬味トッピングに。
●パッケージのままのキムチも。
●茹で卵をみじん切りにする。
●海老の殻と背わたを取る。
●鶏肉のスジや余分な分量をカット
●きのこの石づきも簡単に。
パッケージを上手に開き、その上で根元をカット。いらない部分は、パッケージごとまとめてすぐに処分できる。
●サンドイッチを切り分ける。
●冷凍ベーコンを凍ったまま切る。
『クロワッサン』939号より
●島本美由紀さん 料理研究家、ラク家事アドバイザー/「家事を楽しく簡単に!」をモットーに、テレビや雑誌で実用的なアイデアを紹介。『おもわず自慢したくなる料理のラクワザ333』(河出書房新社)など著書多数。