鎌倉で料理教室を開いているホルトハウス房子さんの台所は、日当たりのよい南向き。窓からは一面に広がる雑木林の向こう側に青い海も見える。
「一日のほとんどの時間を台所で過ごすから、眺めがいい台所にしたかったの。明るいのがいいわよね」
ホルトハウスさんは、結婚してからこの家に落ち着くまで、夫の仕事の関係でアメリカやタイ、台湾など各地で引っ越しを繰り返してきた。この台所はこれまでの体験を踏まえ、ホルトハウスさん自身が機能性や使いやすさを考えて建築家と共に作り上げた、いわば集大成ともいえる空間だ。中でもこだわったのは「広すぎない」こと。