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犬が健やかに育つ。ペットとのびやかに共生するヒント

ペットの習性に詳しいプロの住まいには、互いに快適な工夫がたくさん。犬とストレスなく一緒に暮らすためのアイデアを獣医・茂木千恵さんに聞きました。

撮影・徳永 彩 文・singt

犬の習性を理解した家づくりが問題行動を減らすことにつながる

「愛犬も人間も、心からリラックスして過ごせる快適な住まいをつくるためには、『犬の心理』を理解することが鍵になります」

と語るのは、獣医師の茂木千恵さん。適切な室温と湿度の管理や清潔さを保つのはもとより、犬にとって心地よい環境を築き、ストレスになる原因を取り除くことが大切だ。「住まいの工夫が、犬の無駄吠えや粗相などを解決する糸口になります。不必要に緊張や不安を感じさせないよう、犬が静かに落ち着けるスペースを確保。また、家族の気配を感じたいときや、ひとりでくつろぎたいときなど、気分に合わせて居場所を選べるようにすると、お互いに穏やかに過ごすことができ、QOL(生活の質)の向上につながります」

1 爪を傷めないファブリックを選ぶ ソファやカーテン、クッションなどのファブリックは素材選びに注意が…

1 爪を傷めないファブリックを選ぶ

ソファやカーテン、クッションなどのファブリックは素材選びに注意が必要。「引っかかると爪を傷めるだけでなく、不意な動きで大きな怪我の原因にも。織り目が粗いものやループ状の生地は避け、滑らかで高密度なものを選びます」

2 床にラグを張り、ジャンプによる怪我を防ぐ

滑りやすい床は犬の関節に深刻な負担を与える。「特にソファからの着地点など、部分的でもよいので、滑り止め加工が施されたラグを床に敷くのがおすすめ。ジョイントタイプのものは、汚れても気軽に交換できて衛生的です」
犬が健やかに育つ。ペットとのびやかに共生するヒント

3 水飲み場は防水性の高い床に設置すると清潔

水が飛散しても拭きやすいよう、水飲み場は防水性の高いクッションフロアやタイル敷きのエリアに設置。茂木さん宅では洗面室がアッシュの水分補給スペース。日常のメンテナンスが軽減されると、飼い主の心にもゆとりが生まれる。

4 無駄吠え対策にロールスクリーンを

外で動くものが見えると、犬がテリトリーを守ろうとして無駄吠えをする原因に。「透け感のあるロールスクリーンで視線を遮断すれば、明るさを保ちつつ、目から入る情報を制限することができ、犬も飼い主も平穏に過ごせます」
犬が健やかに育つ。ペットとのびやかに共生するヒント

5 視線が遮られる静かな場所に居場所を

日常生活の騒音から離れた静かな場所に、逃げ込める“安全基地”を確保すると、ストレスの軽減に。「アッシュのお気に入りは夫の書斎の足もと。囲まれた狭い空間で、飼い主の気配が感じられると安心できます」

6 おもちゃは普段用と、とっておき用に分ける

「おもちゃは緩急をつけて与えるのがポイント。『とっておき』はアッシュが届かない棚にしまっています。留守番前や来客時など、特別なときに出すと、集中力がおもちゃに向かい、無駄吠えやいたずらの防止に」

7 犬が嫌う高周波音の小さい掃除機で、ストレス減

犬は聴覚が鋭く、突然の大きな音や人間には聞こえない高周波音にストレスを感じる。「とくに掃除機は、怖い音。わが家では運転音抑制機能を搭載したシャープ製のサイクロン式掃除機を愛用しています」
  • 茂木千恵 さん (もぎ・ちえ)

    獣医

    アッシュ
    モンパニエ・動物臨床行動学研究室主宰。動物行動学の専門知識を生かした診療を行う。監修著書に『マンガ動物行動学 犬の気持ちとしぐさがよくわかる!』など。

『クロワッサン』1167号より

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