くらし

専業主婦から50代で起業、夢の実現のために意識した「時間とお金の使い方」。

お金に振り回されず、前向きに付き合うための秘訣とは?
日を自分らしく豊かに過ごす中道あんさんに聞きました。
  • 撮影・福森クニヒロ 文・嶌 陽子

お金と時間を効果的に使って、50代で起業という夢を実現。

中道あんさん

専業主婦から会社員を経て、「自分の可能性を試したい」と50代で起業を決意した中道あんさん。夢の実現のために意識したのが時間とお金の使い方だ。

「時間の使い方をとことん見直して、必要ないと思ったものはきっぱりやめることに。お金に関しては無駄遣いをやめる一方、勉強のための本や講座などには惜しまずにお金を使いました。おかげでお金以上に大切な『考える力』が身についたと思います」

そのかいあって、起業という目標を叶え、今も生き生きと仕事をしている中道さん。50代で何かを始めたい人にアドバイスを送るとしたら?

「資格をとったりするよりも、これまでの人生や経験を棚卸しした上で、本当に情熱を持って打ち込めることに挑戦したほうがいい。それが結局はお金を稼ぐことにつながるはずです」

〈中道さんの年表〉

●40歳
専業主婦からパートを始める。

●45歳
就活し正社員に。

●48歳
転職し収入アップ。夫と別居。

●50歳
子どもの勧めでブログを始める。

●54歳
初めての著書を出版する。

●55歳
会社を退職し、起業する。

●60歳
事業を法人化する。

自分のキャッシュポイントを把握する。

起業するにあたり「一体自分はどんなことで稼げるのか」を考え抜いたという中道さん。「50代で起業する場合、やみくもに何かを始めるのは危険。これまで自分がやってきたことや好きなことの中から収益化できること=“キャッシュポイント”を探すことが大切です」

●お金を払うから教えてほしいと言われること

●これまでに時間とエネルギーをたくさん注いできたこと

●人から喜ばれたり、感謝されること

●「もっと世の中が〇〇になればいいのに」と思うこと

生活のために1年間の生活費を用意する。

「最初からお金がないと準備のための投資ができず、よいスタートが切れません」。新しく始めたことが軌道に乗るまで、1年間ほどの生活費を用意するのが賢明。中道さんは会社員だったため、給料を貯金したほか、退職金も資金に。

知識をつけるための自己投資は惜しまない。

起業前、80万円近くかけてマーケティングの講座を受講。今も勉強のための本やオーディオブックは迷いなく買う。「無料の情報は所詮ありふれた情報でしかない。成長するために、自分にお金をかけることは大事だと思います」

自分も稼ぎながらお金にも働いてもらう。

本業で得た利益は株式投資や不動産投資に当てている。「たくさん稼ぎたいわけではなく、細くてもよいので収入のパイプをなるべく多く持っていると安心だからです」。ポイ活も積極的に行い、たまったポイントで旅行することも。

「時産」を意識してやらないことを決める。

起業を実現するために、準備の時間を日常生活に組み込まなければならなくなった中道さん。これまでの生活習慣を見直し、やらないことをいくつか決めた。その結果、時間を効率よく使って準備にあてられるように。「そのうえ、無駄な出費もなくなりました」

テレビを見ない

朝晩と何となくテレビをつける生活だったが、ある時思い切って処分。本を読む時間がぐっと増えた。

気が進まない飲み会には行かない

付き合いで参加していた飲み会には行かないことに。時間の余裕が生まれ、出費もストレスも減った。

現金を使わない

財布にはクレジットカードが2枚だけ。カード払いなら明細をスマホで確認でき、管理もしやすい。

スーパーに行かない

毎日のスーパー通いをやめて食材宅配サービスを利用。フードロスがなくなり、食費もかなり減った。

ATMに行かない

現金を使わないので引き出しも不要、振り込みもスマホのアプリで自分の都合のいい時間に行える。

中道あん

中道あん さん (なかみち・あん)

著述家、起業家

「発信マーケティング塾」を主宰し、ブログ発信の方法、個人起業の手法などを伝授。著書に『「誰かのために」を手放して生きる』(自由国民社)など。

『クロワッサン』1111号より

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