くらし

ディスコ再燃の火付け役、ダフト・パンクの最高傑作【高橋芳朗の暮らしのプレイリスト】

ダフト・パンク『Random Access Memories』

リリース10周年を迎えたディスコ再燃の火付け役。

2021年に突如解散を発表したフランスの電子音楽デュオ、ダフト・パンク。彼らの最高傑作との呼び声も高い『Random Access Memories』が2013年5月のリリースから10周年を迎えました。

第56回グラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞した『Random Access Memories』は、2010年代のポップミュージックにおいて最も影響力を持つ作品のひとつ。ここ10年の重要トレンドであるディスコミュージックのリバイバルは、このアルバムの登場が契機になっています。

アルバムからの第一弾シングルに選ばれた「Get Lucky」は、その最大の原動力といえるヒット曲。往年のディスコブームを牽引したシックのギタリスト、ナイル・ロジャースの小気味よいギタープレイをフィーチャーしたエポックな傑作です。

この「Get Lucky」の成功によって、以降シック/ナイル・ロジャースのスタイルを踏襲したディスコソングが次々とチャートを席巻。韓国アーティストとして史上初の全米1位を獲得したBTS「Dynamite」、今年の第65回グラミー賞で最優秀レコード賞を受賞したリゾ「About Damn Time」などは、そんな流れから生まれたヒット曲の一部です。

現在もなおいたるところで確認できる『Random Access Memories』の余波。10周年記念エディションも発売された絶好の機会に、改めてその魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

上から、ダフト・パンク『Ran dom Access Memories(10 th Anniversary Edition)』、BTS「Dynamite」、Lizzo「A bout Damn Time」。

高橋芳朗 さん (たかはし・よしあき)

音楽ジャーナリスト

著書に『ディス・イズ・アメリカ「トランプ時代」のポップミュージック』(スモール出版)など。

『クロワッサン』1096号より

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

SHARE

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

人気記事ランキング

  • 最新
  • 週間
  • 月間