うまみが増して時短にも。オイルで魚介類を下味保存&2つの展開レシピ。
撮影・津留崎徹花 スタイリング・佐々木カナコ 構成&文・新田草子
【下味=オリーブオイル+ハーブ+レモン】たらとじゃがいものレモンハーブ蒸し
ハーブの香りごとフライパンに。
たらやさわらなど、淡泊な味わいの魚が向くのがオイル漬け。「とくにたらは、パサつきを防ぐ意味でもオイルと好相性。今回はハーブとレモンも加えて爽やかに。にんにく風味もおすすめです」
【材料(2人分)】
たら2切れ(約180g)
じゃがいも2個(約300g)
レモン(輪切り)4枚
A[オリーブオイル 大さじ2 塩 小さじ3/4 こしょう 少々 タイム 2〜3本]
オリーブオイル 小さじ1
白ワイン 大さじ2
【作り方】
1.たらは骨を抜いて3等分に切る。
2.ポリ袋にAを入れて混ぜ、1のたらを加えて軽く揉んでなじませる。空気を抜いて口を縛って閉じ、冷蔵庫で半日ほど漬ける。
3.じゃがいもは皮をむいて1cm幅の半月切りにし、水にさっとさらして水気を切る。
4.フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、じゃがいもを入れて3〜4分焼く。軽く焼き色がついたら返し、レモンをのせ、たらを漬け汁ごと広げて入れ、白ワインを回し入れる。蓋をして弱火にして6分ほど蒸す。
5.蓋を取り、余分な水分があれば飛ばして、ざっくりと混ぜる。
【下味=ごま油】ほたてとブロッコリーの中華蒸し
うまみを吸ったブロッコリーが美味。
ほたては、オイル漬けにしておくとしっとり感がアップ。「うまみが強い食材なので、野菜と一緒に蒸し煮にするだけでごちそうに。ブロッコリーはチンゲン菜などに代えてもおいしく作れますよ」
【材料(2人分)】
ほたて10個(約200g)
ブロッコリー 2/3株(約200g)
味付けザーサイ 20g
A[ごま油 大さじ2 塩 小さじ1/2]
粗びき黒こしょう 少々
【作り方】
1.ポリ袋にAを入れて混ぜ、ほたてを加えて軽く揉んでなじませる。空気を抜いて口を縛って閉じ、冷蔵庫で半日ほど漬ける。
2.ブロッコリーは小房に分け、茎は皮を厚めにむいて1cm幅の輪切りにする。味付けザーサイは細切りにする。
3.フライパンに2を広げて入れ、ほたてを漬け汁ごと加える。水大さじ3を回し入れて蓋をし、中火で5分ほど蒸す。
4.全体をざっと混ぜて器に盛り付け、粗びき黒こしょうをふる。
今回、魚介類の下味保存術を教えてくれたのは、料理家の市瀬悦子さん。
「魚介類は調味料に漬けておくと保存性が高まるだけでなく、水分がほどよく抜けてうまみが濃くなり、もっちりとした食感に。臭みを抑えられるというメリットもあります。
漬ける時間は半日が目安ですが、2〜3日はこの状態でもつので、まとめ買いをした時にも役立ちますよ。数日で使い切らない場合は、冷凍保存がおすすめです。
切り身の魚は入れ替えられるものも多数。好みで試してみてください」
「切り身の魚は入れ替えられるものも多数。好みで試してみてください」
漬け方の基本
『クロワッサン』1081号より