くらし

メニューをルーティン化すれば迷わない、薬膳・発酵料理家の山田奈美さんの定番朝ごはん。

忙しい中で用意する朝ごはんは、メニューや食べ方をルーティン化して迷わない。定番が決まっている山田奈美さんに朝ごはん事情を聞きました。
  • 文・長谷川未緒 写真はすべて本人提供

排泄を促す発酵食品を中心に、消化に負担のない、和食メニュー。

「結婚当初は焼き魚に副菜数種といった、旅館のような朝ごはんをがんばって作っていましたが、子どもが生まれてからは、そうもいかなくなりました」

と語るのは、薬膳料理家の山田奈美さんだ。時間がなくなったことに加え、朝ごはんをたくさん食べると消化に負担がかかり、午前中、体が重く感じるのも気になっていた。

「薬膳では朝は排泄の時間といわれています。午前5〜7時に腸が一番よく働くので、排泄を促す発酵食品を中心に、軽めの和食にしました」

炊き立てのごはんに味噌汁、納豆、梅干し、出し殻昆布の佃煮といった常備菜数種が定番。納豆は、大豆を蒸して納豆菌をかけ、稲藁で挟んで温めながら作る自家製で、大さじ1杯で満足するくらい旨味も食べ応えもある。

「ごはんは土鍋ならすぐ炊けますし、味噌汁は中途半端に残った野菜を何でも入れてしまえば済むので、食品ロスの削減にもなる。なにより体が楽なので、ずっと続けていくと思います」

【常備菜セット】時季によって変わる常備菜。冷蔵庫に箱ごと入れている。これがあるだけで朝ごはんがラクに。
味噌汁の具は、玉ねぎ、切り干し大根、冬瓜。常備菜セットにみょうがとナスのぬか漬けも加えた朝。
かぼちゃと枝豆、トマト、玉ねぎの味噌汁。畑を耕しているので、旬の野菜がいつでも豊富にある。
いい旨味が出る玉ねぎは味噌汁の具の定番で、1/4個分くらい必ず入っている。この日はトマトとしそも。
パン食に憧れる子どもが味噌汁に飽きたと言ったときは、ポタージュ風にすることも。ごはんはおにぎりに。
山田奈美

山田奈美 さん (やまだ・なみ)

薬膳・発酵料理家

「食べごと研究所」主宰。国際中医薬膳師。「和食薬膳」や食養法、昔ながらの日本の食文化を継承する活動に取り組む。著書に『菌とともに生きる 発酵暮らし』(家の光協会)など。

『クロワッサン』1078号より

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