くらし

メニューをルーティン化すれば迷わない、料理家の飛田和緒さんの定番朝ごはん。

忙しい中で用意する朝ごはんは、メニューや食べ方をルーティン化して迷わない。定番が決まっている飛田和緒さんに朝ごはん事情を聞きました。
  • 文・長谷川未緒 写真はすべて本人提供

娘の車中飯でストレス 大幅減。会話が増えるいい時間にも。

「娘が小学校に入学したときから、車で駅まで送り迎えをしているのですが、ある日寝坊してしまって。パンとジャムをつかみ、車中で朝食を食べさせたところ、娘が『朝ごはんは車で食べたい』と言い出したんです。以来、10年ほど車中飯が続いています」

そう語るのは、料理家の飛田和緒さんだ。娘からすると、朝ごはんを家で食べるために早起きするより、車の中で食べて、その分寝ていたい。飛田さんにとっても、やっと起きてきた娘に「早く朝ごはんを食べなさい」と毎朝うるさく言わなくて済み、お互いのストレスが減った。

「娘は昼食用にお弁当も持って行くので、お弁当のおかずは前の晩に決めておき、朝ごはんは冷蔵庫にあるもので。醤油や塩の代わりに魚醤を使ったりして、目先を変えています」

「Zoe」のピスタチオペーストなど。支度が間に合わないときは、美味しい瓶詰とパンで。
自宅前の海で獲れる湘南しらすの釜揚げを、アボカド、キャロットラペ、きゅうりとトーストにのせて。
三つ葉たっぷりのお雑煮、大根のきんぴら、りんご。お正月に限らず、年中、お雑煮を食べている。
ヨーグルトメーカーを使い、生米麹と水で作る自家製甘酒。豆乳で割り、毎朝飲んでいる。朝食代わりにも。
ダブルベーコンエッグ丼。卵は娘の大好物のため、お弁当や朝食のおかずによく使う。
前の晩に夫から「テレビで見ておいしそうだった」と頼まれたナスチャーハンと、冬瓜・豆腐のスープ。
【便利なのは さい道具】お弁当や朝ごはん作りには小さい道具が便利。18cmのフライパンとホーロー鍋、12cmのやっとこ鍋。

お弁当は弁当箱に、車中飯はバットのような器やカゴに入れ、娘は助手席でそれを膝に乗せて食べているそう。自身は、味見や残り物で済ませるのが、いつもの朝だ。

「以前は車の中で寝ているだけだったけれど、車中飯になってからは、駅まで送る20分間がコミュニケーションの時間になっています。前日に話せなかったことや、おいしいとか食べにくいとか。それが車中飯の一番いいところですね。高校3年生なので今年でひと区切りだと思っていますが、終わったら寂しくなるかもしれません」

飛田和緒

飛田和緒 さん (ひだ・かずを)

料理家

旬の食材を使った、気負わずに作れるシンプルでおいしい家庭料理に定評がある。『常備菜』(主婦と生活社)をはじめ、著書多数。娘の車中飯やお弁当を紹介するインスタグラムも人気。

『クロワッサン』1078号より

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