くらし

すべて非常食じゃなくてOK,災害時の「食事」の備えとマストアイテム。

  • 撮影・黒川ひろみ イラストレーション・中島陽子 文・長谷川未緒

【冷凍室を備蓄庫代わりにしよう。】

保存が利き、時短調理にも役立つ冷凍食品の中でも、自然解凍でおいしく食べられるものを用意しておけば、災害時にも強い味方に。

手軽に食べられ食が進む、サンドイッチ。

卵やカツ、ハム&チーズなどタンパク質も摂れるサンドイッチを常備。おやつ代わりになるジャムサンドなどもおすすめだ。食べやすい大きさにカットし、ラップで包んでから冷凍用の保存袋に入れて冷凍。保存期間は約1カ月。

アレンジの幅が広い冷凍アボカドは便利。

ビタミン、ミネラルが豊富なアボカドは、疲労回復効果も期待できる。トマトや青菜と和えたり、なめらかになるまで潰してディップにしたり。ごはんにのせて、醤油やめんつゆをかけて海苔を散らしてアボカド丼にしてもいい。

冷凍卵は、被災時の貴重なタンパク源に。

温泉卵に近い食感と、黄身はウニのような濃厚な味が楽しめる冷凍卵。卵かけごはんにしたり、レトルトのおかゆにのせたり、野菜と和えたりしても。生卵を1個ずつラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍。保存期間は約1カ月。

野菜はカットし、冷凍しておけば 手間要らず。

キャベツ、小松菜、青梗菜、ピーマン、ナスなどアクの少ない野菜は、水気を絞れば加熱せずとも食べられる。おひたしや和え物に。生のまま食べやすい大きさにカットし、冷凍用の保存袋に入れて冷凍。保存期間は3〜4週間。

ビタミン豊富なフルーツはカットしても丸ごとでも。

多めに買ったくだものは一部を冷凍保存。バナナやキウイ、桃、梨などはカットしてラップに包んでから。ブルーベリーは丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍する。カットフルーツは約1カ月、丸ごとは3〜4カ月保存可。

ぶどうは軸を2mmほど残して切れば、空気に触れないので3〜4カ月保存可。

【常温で長期保存可能な食品を災害食に。】

タンパク源となるロングライフ食品や缶詰などを非常時の備えに。
日常的に食べ慣れておけば、いざというときもおいしく調理できる。

通常の豆腐より豆の味が濃い! ロングライフ豆腐。

ロングライフ豆腐の使い勝手はいつもの豆腐と同じ。醤油やチリソースなど、好きな調味料をかけてそのまま食べたり、納豆やキムチをのせたり。ポリ袋に入れて叩いたきゅうり、塩昆布、醤油、ごま油と和えるのもおすすめ。

栄養豊富なサバの水煮缶は、メインのおかずに。

骨までやわらかく青魚の栄養をたっぷり含んだサバ缶。写真のようにトマトの水煮と和えてポン酢を垂らしたり、マヨネーズ、酢と混ぜ、パンに挟みサバサンドにしたり。レタスや豆苗と、醤油、ごま油、鰹節と和えたおかか和えも。

人気のツナ缶は汁も活用して、幅広い調理が可能。

さっと洗った切り干し大根や乾燥わかめ、乾燥海藻ミックスとツナ缶を和えると汁で戻り、ツナの旨味を含んだサブおかずになる。ゆかりを加えればさっぱり。野菜と和えドレッシングをかけサラダにしたり、ごはんにのせて丼にも。

塩分を活かし、味付けいらずでにゅうめんに。

茹で時間が短いそうめんは、水や燃料の節約になるので常備したい。少なめの水を沸かして茹で、溶き卵を入れて梅干しを添えれば食欲がないときも負担なく食べられる。野菜を加えてもいい。顆粒だしを加えれば、旨味が増す。

辻 直美

辻 直美 さん (つじ・なおみ)

国際災害レスキューナース

阪神・淡路大震災で実家が全壊したのを機に災害医療の道に。著書に『レスキューナースが教える プチプラ防災』など。

島本美由紀さん

島本美由紀さん さん (しまもと・みゆき)

料理研究家、防災士

簡単で楽しい暮らしのアイデアを提案。著書に『もしもに備える! おうち備蓄と防災のアイデア帖』など。

『クロワッサン』1076号より

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