半解凍の「冷凍鶏肉」で作る、トマト煮や唐揚げのレシピ。
撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 文・石川理恵
〝冷凍鶏肉〟は半解凍で。
鶏もも肉のカットや、手羽元のバラ凍結(バラバラの状態で凍らせているもの)を常備すると、メイン料理に活躍する。
しっかり火を通したい鶏肉は、冷凍のままだと調理時間が長くなるし、完全解凍するとドリップや臭みが出るため、半解凍してから使う。
「冷凍庫から出してすぐに調理はできないけれど、下味をつけながら半解凍をすれば一石二鳥です。肉は冷凍されると繊維が壊れて、味がしみやすくなるんですよ」。
生焼けの心配なく作れる、煮たり揚げたりするメニューがおすすめだ。
鶏肉のトマト煮
【材料(2人分)】
冷凍鶏もも肉(カット済み)6個(約200g)
玉ねぎ 1/2個
なす・ズッキーニ 各1本
塩・こしょう 各適量
オリーブ油 大さじ2
A[赤ワイン 大さじ2 おろしにんにく 1かけ分 ローリエ 1枚]
B[カットトマト缶 1缶(400g) 洋風スープの素 1個 ローズマリー 1枝]
【作り方】
1.冷凍鶏もも肉に軽く塩、こしょうをまぶす。
2.ボウルにAを合わせ、鶏肉を入れてよくからめる。冷蔵庫に2時間ほどおいて半解凍状態にする。
3.玉ねぎは1cm厚のくし形、なす、ズッキーニは1cm厚の輪切りにする。
4.フライパンにオリーブ油大さじ1を熱し、水気をきった鶏肉を皮目を下にして並べ入れ、両面こんがり焼き付ける。オリーブ油大さじ1を足し、3の野菜を加えてさっと炒め合わせ、Bを加え、蓋をして10分ほど煮る。塩、こしょうで味を調える。
鶏手羽元の唐揚げ
【材料(2人分)】
冷凍鶏手羽元肉 6本(400g)
塩・こしょう・サラダ油・トマトケチャップ・粒マスタード・パセリ 各適量
A[しょうゆ 大さじ2 酒 大さじ1 おろしにんにく 1/2かけ分 しょうが汁 小さじ1]
B[薄力粉 3/4カップ 片栗粉 1/4カップ]
【作り方】
1.冷凍鶏手羽元肉に軽く塩、こしょうをまぶす。
2.ボウルにAを合わせ、鶏肉を入れてよくからめる。冷蔵庫に4時間ほどおいて半解凍状態にする。
3.Bの衣を混ぜ、水気をきった鶏肉にまぶす。
4.フライパンにサラダ油を多めに熱し、鶏肉を入れ、低温でゆっくり揚げ焼きにする。仕上げに高温にしてカラリと仕上げる。皿に盛り付け、パセリを飾り、トマトケチャップと粒マスタードを添える。
冷凍肉のストックがあると、忙しい毎日の献立に大助かり。冷蔵品のように短い消費期限に追われることもなく、料理の食べ応えもアップする。
気になるのは解凍の手間や味が落ちないかどうかだが、「冷凍のまま焼いたり、半解凍で使ったりしたほうが失敗なく料理できます。肉は自然解凍だとドリップが出るし、電子レンジで完全解凍するとムラになりやすいんです」と吉田瑞子さんは言う。
そもそも「冷凍の仕方」が不適切でも味は落ちてしまうため、今回、「冷凍状態で買える肉」について最適な調理方法を教わった。ふるさと納税の返礼品や贈答品などで届く冷凍ステーキ肉、スーパーで買える冷凍肉を、手軽においしく料理する方法を紹介。
『クロワッサン』1069号より
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