菌の多様性と進化を我が家のぬか床で実験中!【編集部こぼれ話】
我が家には、昭和から生きながらえているぬか床があります。
家族構成の変化に伴い、桶から小さめ容器へと規模こそ縮小しましたが、母が長年育てたぬか床は今も健在。時に、水分が多くなりすぎたり、塩がきつくなりすぎたり、謎の風味が加わったりと、多少のゆらぎはあるものの、何を入れてもそこそこ美味しくしてくれる働き者です。
そんなぬか床のレギュラーメンバーは、きゅうりと大根、時々キャベツ。にんじんの切れ端など残り野菜を放り込むこともしばしばですが、もうひとひねり新しい展開が欲しいと思っていたところ、今回の特集が。発酵料理家の山田奈美さんのページを見て、さっそく気になる食材で試してみました。
まずはりんご。
母の大好物なので、りんごは常備しています。確か無農薬だったような気が。いや、もう無農薬だと信じて、皮ごと漬けてみました。
甘みと酸味と、遠くに塩味と…。
続きまして、切り干し大根。こちらは、
これは美味しいです。コリコリとした食感が残り、いい具合に旨味を吸い込んでおります。ぬか床がゆるくなった時、これまでは干し椎茸を入れていたのですが、この手もあったかと目から鱗。
今後、ぬか床が水害に見舞われたら、この方法で脱出します。
さらに気になっているのは干し柿です。折よく、高級干し柿をいただきまして、こちらもおっかなびっくりひとつ入れてみようかと。
いろいろな食材がぬか床に加わることで、菌の多様性も生まれている気が。ぬかを返す手も母から私にバトンタッチされ、きっとそこにもなんらか変化があるような。これからどう育っていくのか実験気分で楽しみつつ、大事に受け継いでいきたいと思う今日この頃でありました。(編集・T)
1月11日発売の『クロワッサン』1061号は「免疫力を上げる! 腸活&発酵生活。」
まだまだ油断できない日々が続く中、 私たちのからだを守ってくれるのは ひとりひとりが持っている免疫力。 その底上げに積極的な腸活が欠かせません。 まずは腸内環境に直結する食の見直しを。 中でも腸の働きを手助けしてくれるのが、 日本の食文化に根づいている「発酵食」。 腸に関する最新の知見とともに、 おいしく賢く摂る方法を更新しましょう。
広告