冷蔵庫から出してすぐ完成、ゆでた魚介を使った3つのレシピ【牧野直子さんの時短料理術】。
おいしく保存しつつ時短調理の下ごしらえができる、一石二鳥のアイデアです。
撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 文・黒澤 彩
[魚]そのままでも、軽く焼いたり、炒めてでも。
ゆで鮭
【材料・作り方】
フライパンに生鮭4切れを並べ、水1カップ、塩小さじ1/4、酒大さじ2を入れ、ふたをして中火にかける。煮立ったら火を弱めて4分ほどゆで、そのまま冷ます。
ゆで鮭と貝割菜のおろし和え
火を使わず作れるさっぱり和えもの。
【材料】(2人分)
ゆで鮭2切れ(皮と骨を取り、大きくほぐす)
貝割菜1/3パック(ざく切り)
大根200g(おろして軽く水気を切る)
ポン酢しょうゆ大さじ1と1/2
【作り方】
ゆで鮭に大根おろし、貝割菜をのせ、ポン酢しょうゆをかける。
(ほぐすとツナのようにも使える。温め直しを兼ねて軽く焼き、照り焼きにしても。)
ゆでエビ
【材料・作り方】
エビ20尾の殻を外し、背中に切り目を入れて背ワタを取り、片栗粉、水を適量入れてやさしくもみ、汚れを取る。流水で洗って水気を拭き、沸騰した湯でゆでてざるにあげて冷ます。
エビとアボカドのガーリック炒め
さっと炒めたい野菜と相性抜群。
【材料】(2人分)
ゆでエビ10尾
アボカド1/2個(食べやすく切る)
にんにく(小)1かけ(薄切り)
ミニトマト6個(竹串でさす)
オリーブ油大さじ1
塩小さじ1/5
【作り方】
にんにく、オリーブ油を弱火で熱し、香りが立ったらアボカドを香ばしく焼く。さらにゆでエビ、ミニトマトを追加し、塩を加えて炒め合わせる。
(エビチリにもアレンジ可能。再加熱せずそのままでも、サラダや和えものに重宝する。)
ゆでサバ
【材料・作り方】
皮に十字の切れ目を入れたサバ4切れをフライパンに並べ、水1/2カップ、塩小さじ1/2、酒大さじ2を入れてふたをし、中火にかける。煮立ったら火を弱め、6分ほどゆでて、そのまま冷ます。
サバのごま煮
あっという間なのに味がしっかり入る。
【材料】(2人分)
ゆでサバ2切れ
ねぎ1/2本(ぶつ切り)
A[だし汁1/2カップ、しょうゆ・みりん・練りごま各小さじ2]
【作り方】
ねぎを焼きつけ、Aを合わせたものを加えて煮立ったら、サバを加えて絡める。
(サバ缶の感覚で、炒めものなどに手軽に加えて。皮目をパリッと焼いた塩焼きも美味。)
冷蔵庫から取り出し、すぐ完成!料理を助ける、「ゆでおき」術。
ゆでて保存するから「ゆでおき」。「作りおき」とどう違うのだろう?
「加熱しておくことで、調理が半分までは済んでいる状態で保存できます。味付けをしていないからいかようにもアレンジできるので、どんな料理にするかは後で考えればOK。ひとまず、ゆでてさえおけばいいのです」と牧野直子さん。
多量のものに均一に火を通すのは、電子レンジは不得意。また、冷凍だと使いたいときに解凍する手間暇がかかるが、ゆでて冷蔵したものは出してすぐに扱える。時短につながり、もう1〜2品作る余裕もできそうだ。その日に食べる予定のない肉や魚を買ったとき、野菜が余ったときは、迷わずゆでてみよう。
「とくに、青菜やブロッコリーのように生のままだと冷蔵庫の野菜室でも傷みやすいものは、買ってすぐにゆでてから冷蔵することで、おいしさを保てます」
難しいことは何もないが、水からゆでるかお湯からゆでるかなど、食材によってゆで方が変わるのに気をつけて。
「ゆで上がったら水にとるものとザルにあげて冷ますもの、あるいはゆで汁に浸けたまま冷ますものとがありますが“水にとるのは青菜だけ”と覚えましょう」
『クロワッサン』1039号より