風水が考える「欲」との付き合い方。日々実践できる厄落としも取り入れて。
イラストレーション・植松しんこ 文・板倉みきこ
日々実践できる、簡単厄落とし
日本人の知恵が詰まった厄落としの知恵を、谷口さんがわかりやすく現代的にアレンジ。自分に合いそうなものを取り入れて。
手洗い、 うがいをする
神社に手水舎があるように、手や口をすすぐことには穢れを払う効果がある。外出から戻った時だけでなく、日中もイライラや不安を感じた時に行うと心がスッキリ。乱暴な言葉や負の言葉を吐いてしまったら、塩水でうがいをするのもおすすめ。
柏手を打つ
拍手(かしわで)には、自分の体についた邪を一掃する意味と、神様にお参りに来たことを気づいていただく意味があるとされる。拍手を打つと気が浄化され、その場も一新。特に朝の寝室は、夜の間に溜まった穢れが充満しているので、窓を開け拍手を打とう。
肩を払う
人の多い職場や繁華街などに行った日は、様々な人の念をもらいやすく、払わないと溜まって厄に変わるもの。そこで、帰宅後玄関の前で、厄がのりやすいとされる肩を左3回、右3回払おう。玄関先で行えば、家の中に邪気を持ち込まずにすむ。
奢ったり プレゼントをする
日本には昔から、厄を餅などに見立てて、親戚や近所の人に配り厄を持ち帰ってもらう払い方がある。転用して、誰かにプレゼントしたり奢ることでも厄落としになる。もらった人の喜びが増す善行だから、その人が厄の害を受けることはないので安心を。
米の気をいただく
風水でエネルギーを表す〝気″は、本来、中は〝〆″ではなく〝米″が入る文字。日本人の主食を支えてきたお米こそエネルギー源だということを表している。神様に捧げるのも、お米やお米が原料の日本酒やお餅。お米を食べて厄を寄せつけない体を作ろう。
汚れたものを きれいにする
心が乱れた時は、ガラスや鏡など本来輝いているものをきれいに磨き上げる。顔が映るものがキラキラ輝いていると、良い気が入ってきやすくなる。また、金運や財運を運んできてくれるとされる靴も同様。汚れた靴はしっかりメンテナンスして。
鈴を持ち歩く
古来、鈴の音には災難を払う効果があるといわれてきたので、神社の本殿には大きな鈴が吊るされ、巫女の神楽などにも鈴は使われている。そこで小さな鈴を持ち歩き、嫌な気がする場所に行ったり、人と出会った時は、気づかれないようそっと鈴を鳴らそう。
首の後ろに シャワーを当てる
水には穢れを洗い流す作用がある。首の後ろの付け根あたりには魔や穢れが入りやすいといわれているので、この部分にシャワーを1〜2分当てれば厄払いになる。家でできる、一種の滝行。滝行のように冷水でなくても、適温のお湯で大丈夫。
『クロワッサン』1036号より