くらし

物を減らせない人向け、4ステップで実現する「捨てない片付け術」。

  • 撮影・森山祐子 イラストレーション・大田垣晴子 文・長谷川未緒

[STEP 3]使用頻度に合わせて、最適な場所に収納。

before

服がたくさんかかり、ほとんど使わないキャンプ用テーブルや、ひな人形、ホットカーペットが手に取りやすい前部にあり、よく使うスーツケースなどが枕棚に。奥にバッグが押し込まれ、忘れていたものも。

1.大田垣さんのイラスト入りグッズ
2.スーツケース(大)
3.ホットカーペット
4.ひな人形
5.スーツケース(小/奥)
6.キャンプ用テーブル

after

使いやすい左端からよく着る服をかけ、衣装ケースには畳めるコートやバッグを収納。枕棚には使用頻度の低いものを置き、スーツケースとキャンプ用テントはおろしてワンアクションで取り出せるように。

1.ホットカーペット
2.スーツケース(大・小)
3.キャンプ用テーブル(奥)
4.キャンプ用テント(手前)

仕分けが済んだら、収納へ。

「よく使うものを手が届きやすいハンディーゾーン(下図)に収納します。ポイントは、スペースに対して2割程度の余裕を持たせること。出し入れしやすく、ラクにきれいな状態を保てます」(米田さん)

使用頻度の低いものや使わないけれどとっておきたいものは、押し入れの枕棚や本棚の最下段、物置きなどの手が届きにくい場所へ。出し入れする機会が少ないため、こちらは可能な限り詰めていい。

入りきらなければ本当に残しておきたいか再検討するが、減らせない場合は、外部収納サービスの利用を検討するのもおすすめだ。

「ゆとりを持った8割収納なんて、無理!と思ってましたけど、意外とできましたね」(大田垣さん)

ハンディーゾーンとは手を真横に広げ、上下30度までの場所のこと。高さだけでなく出し入れのしやすさやアクション数、動線なども考慮すれば、忙しい朝や疲れている夜も無理のない収納に。
おひな様の上に無造作に置いていたホットカーペット用カバーは、布団圧縮袋で薄くして、ホットカーペットと共に枕棚に。
ハンガーポールにかけていたコートのうち、畳めるものは衣装ケースに。重ねずに立て、使用頻度の高いものを手前に収納。
詰め込みがちな服は3cm以上間隔を空け、出し入れしやすく。ポールの寸法を測り、収納可能な数を把握して。
衣装ケースに詰め込んでいた着物の帯。いまは着物を着ないけれど、ゆくゆくは着たいので、手に取りやすく。
手作りの子ども服は捨てずに取っておく。使わないものなので、袋にまとめて枕棚の奥に。
枕棚と衣装ケースの奥とに分かれていたスーツケース。大に小を入れてハンディゾーンに。
スペースを取っていたひな人形は、年に1回しか使わないため、外部収納サービスを検討。
もう使わないけれど捨てがたい子ども服は、子どものいる妹と友人に譲ることに。
結局捨てることにしたのは、穴のあいた長靴とサイズが小さくなった子ども用の下駄だけ。

[STEP 4]毎週30分の見直しで、リバウンド知らず。

物を適切な場所に収納できたら、きれいな状態を保つことは難しくない、と米田さん。

「リバウンドしてしまう場合は、物の定位置が合っていない可能性があります。よく使うものは季節や気分でも変化するので、毎週30分程度、今使うものが使いやすく収納されているか点検しましょう。片づけにリバウンドはつきものです。今日が最高を更新して、居心地のいい部屋を作ってくださいね」

捨てない片づけにトライした大田垣さんの感想は?

「物を丁寧に分類するのが良かったです。よく使うものを取り出しやすい場所に収納できたので、リバウンドしない気がしますね。クローゼットがすっきりしたので、ほかの場所も片づけてみます」

収納場所が合っていないほか、依然として量が多い、買い物やもらい物などで家に入るものが多い人もリバウンドしやすい。物の量を定期的に見直し、物が増えたら外に出すことをルール化したい。
物量の多さは、収納スペースを増やしてカバー。台所の吊り戸棚や玄関など、収納できる場所を探して。
必要だと思ったものも、時間が経つと気持ちが変わっていることも。物は少なければ少ないほど管理の手間が楽なので、見直す習慣を。
平日、忙しくて物を定位置に戻せない人は、仮置きボックスやカゴを活用しよう。週に1度は空にすること。

(捨てない片づけに役立つサービス)

【預ける】段ボール1箱から、 家具などの大物サイズも。
●AZUKEL(アズケル)

手持ちの段ボール箱で預けたものは1点ずつデータ管理され、出し入れはスマホで完結。家具などは採寸もするので部屋の模様替え時も便利、搬入・搬出もおまかせ。月額400円〜。
TEL.03-6744-6984

【預ける】箱に詰めて送るだけ、必要なものはすぐ出せる。
●サマリーポケット

専用ボックスを取り寄せ、預けたい荷物を詰めて送れば、スタッフが荷物を撮影し、1点ずつデータ管理。取り出しはPCやスマホから簡単にできる。月額250円〜。
TEL.050-3196-9093

【寄付】不用品の寄付で子どもたちを応援。
●いいことシップ

寄付したいものを段ボール箱に入れたら、申し込み不要で最寄りの集荷センターへ送れる。自分が選んだ支援先へ寄付ができ、寄付した明細も全て公開されている。
TEL.0120-976-329

【売る】全国100店舗以上、大型リサイクルショップ。
●トレジャーファクトリー

中古の家具、家電、洋服、スポーツ用品、アウトドアグッズ、楽器、雑貨など、さまざまなジャンルの品物の販売・買い取りを行う。店頭だけでなく、出張や宅配での買い取りも。
TEL.0120-226-699

『クロワッサン』1030号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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