キッチン脇のスペースは陽が射し込み、柔らかい木漏れ日が降り注ぐ。
「もともとはメイドルームだったみたいですが、とても気持ちのいい場所なので、ここで朝食を食べられたらいいなと思って、窓辺に置くベンチをオーダーしているところです」
と話しながら、テーブルの上でユリとドウダンツツジを生ける桐島さん。
「窓辺の若葉は私が植えたアボカドです。今年食べたアボカドの種を水耕栽培で育ててみたら芽が出てきて、さらにそこから葉っぱも出てきて。残念ながら実はならないみたいですけれど、育っていくのを見るのが楽しいですね」
新たなアボカドの種も水耕栽培用のグラスに入れて窓辺に並べ、まるでオブジェのように可愛らしい。
「花と緑のない生活は考えられないし、花を生けるのは小さな創作活動なんです。インテリアのアクセントになりますし、気持ちが落ち着きますよね。30年近く育てている観葉植物も元気で、いま30鉢以上はあります。霧吹きとジョウロと花ばさみを持って、いつも家の中をウロウロしています(笑)」
バスルームやトイレなどモノトーンな場所にも花が飾られていて、心を和ませる。
「バスルームはクリーンな空間にしたかったので、床と壁はキッチンの壁と同じ白い大理石にしました。ランのような凛とした花が映えますね」
大きめでゆったり入れるバスタブはフランス製だ。大理石と同様に、夫が選び抜いたこだわりの逸品。