桐島かれんさんの部屋づくりアイデア。新居は緑と光と、好きなものに囲まれて。
撮影・白石和弘 文・一澤ひらり 衣装協力・ハウス オブ ロータス
家も緑も、少しずつ手をかけて暮らすのが楽しい。
この8月に、17年間暮らしてきた家から新しい住まいに引っ越したばかりの桐島かれんさん。
「子どもが4人いますが、娘3人は家を出ていて、ここ数年は高校生の長男と夫の3人暮らしだったので、住まいをダウンサイジングしようと思っていました。それでネットで調べてこの家を見つけたんです。でもコロナ禍でNYに住んでいる次女と三女が帰国して、住み替えた家がにぎやかになりました」
新居は築20年の二階建ての一軒家。決め手は「視界が開けていて空が間近で、緑が多かった」こと。
「マンションでもよかったのですが、ガーデニングをしたかったし、野菜やハーブを育てたくて、やっぱり庭のある家がいいなと思ったんですよね。早速レモンやライムの木を植え替えたり、ハーブガーデンも作っている最中です」
この家は桐島さんにとっては初めてのツーバイフォー工法で建てられた住宅で、地震に強いと言われている。
「もともと外国の方が住んでいた建物で、外観は奇をてらわないシックな佇まい。内装が白で統一されていたので、持ち込んだ家具や絵や工芸品もしっくり納まりました。あまり手を入れずそのまま住めているのも助かりますね」
今回はキッチン、バスルームなど水回りだけをリノベーションし、清潔感あふれる空間にした。夫で写真家の上田義彦さんが選んできたヨーロッパ産の美しい大理石が使われている。
「白いキッチンが憧れだったんです。床と壁は、夫が三重県の石問屋に足を延ばして選んだイタリアの大理石が使用されています。模様がきれいで、光を反射してキッチンが明るくなります」
夫のアシスタントを含めて毎日10人分ほどの夕食を作るので汚れるけれど、大理石は拭くだけできれいになるそう。食後はすべてを収納してすっきり。
「家に関しては自分でも驚くほどの情熱とエネルギーが湧いてくるんです。家は育てていくものだと思うから、地道に手を入れていけば長持ちするし、イギリスなどでは古い家のほうが価値は高いんです。いかに家に手を掛けるか、それが楽しみにもなるんですよね」
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