くらし

【和田裕美のお悩み相談】友人とけんかして仲直りができません。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回はうまく気持ちを伝えられないために友人と長く付き合うことができない女性からの相談です。

<お悩み>

私には長年の悩みがあります。それはけんかができないことです。

友達やお付き合いしている方とけんかをして仲直りということができないので、ショックなことをされたり言われたりすると、もうその人のことが信用できなくなって会うことはありません。

ですので長く付き合い続けている友達はほんのわずかで、「あの時、私の心がもっと広ければ」とか過去のことを後悔する日々です。でも、向こうはもう私のことなんてなんとも思ってないと思います。

私が相手に対して思いやりを持って接しているという自信があるので、嫌なことを言われたりするのがどうしてもショックに感じてしまうのです。相手だって私の嫌なことに目をつむってくれているかもしれないのに。

世の中の皆さんはもっと上手にけんかをされているのでしょうか。

(シベリア/女性/37歳)

和田裕美さんの回答

シベリアさん、質問ありがとうございます^ ^

さて人にはそれぞれの価値基準があるので
この質問はとくに相談相手によって回答が違ってくると思います。

例えば
普段から白黒はっきりさせて生きている人に相談すれば

「はっきり言わないと相手に伝わらない」

「わたしだったら言ってほしい
 自分の悪いところを気づけるし
 余計関係が深くなるから」

と言うかもしれません。
なぜかというと
曖昧にするよりもはっきりさせることが大事という
価値基準があるからです。
こういう人にとって
“相手から嫌なことを言われる”ことは
それほどショックではありません。
自分がショックだと思わないので
相手にもきついことを面と向かって言えます。

翻って
シベリアさんのように
相手の気持ちを考えて言えない人は
相手の気持ちを想像し
そこに共感することに価値基準を置いています。

「わたしが同じように言われたら傷つくのだから
 きっと相手も傷つくだろう」
という想像ができます。

で、日本にはどちらかというと
シベリアさんのように思う人が多いので
その共感は多くの人に当てはまります。

だから……質問の答えですが
相手に思ったことをぶつけて
上手にケンカできる人はそう多くありません。

そこで、シベリアさんがどうなりたいのか?ってことなんですよね。
ケンカしたいですか?(笑)

わたしの話になってしまいますが
わたしはまるっきりシベリアさんと同じタイプです(笑)

こっそりフェイドアウトした関係は過去にたくさんあります。
そして曖昧にしたまま距離を置いてしまったことに対して
やっぱりシベリアさんと同じように後悔することもある。

では二度と後悔ないように
今度こそ面と向かって言おうと決めても
やっぱり言えないわけで……(苦笑)

でね、そんなことを繰り返している間に

「どうせ言えないんだから
 気にしないようにしよう」
と思うようになったんです。

限度にもよるけれど
ちょっとショックな対応されても
「きっとこの人は悪気ないんだな」と受け止めて
そこまで気にしない。
人の言動はその時の感情や環境や状況で決まるので
70%嫌いになっても残りの30%のいい部分と
向き合ってみよう……という感じです。

ケンカ上手になるのではなく
心のなかで折り合いをつけること
それが私たちのような「言えないタイプ」の
生きるコツです(笑)

それでも無理だったら
少し距離を置いて
感情が落ち着いた頃に「久しぶり〜」と
連絡してみてください。

返事がなかったらそれは気にせず
返事があったらまた関係を戻せばいいのです

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『稼げる技術』(ダイヤモンド社)、『タカラモノ』(双葉文庫)など。
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