「マナーは型が決まっているものだと思いがちですが、実は常にこうでなければいけないという正解はありません」と西出ひろ子さん。状況によって変わることがあっても問題ないという。
「公共の場は気心のしれた友人とのホームパーティーとは違って、さまざまな立場、年齢、価値観の人がいます。自分が考えるマナーを当たり前だと思わず、柔軟に対応しましょう。その場にいる全員が気持ちよく過ごすためには、どうするのが一番よいかを軸に考えられるといいですね」
そこで肝になるのが、相手を優先する「Afteryou(お先にどうぞ)」の精神だという。
「次の人がスムーズに通れるようにドアを開けて待ったり、行列に並ぶときに急いでいる人がいたら順番を譲ってあげたり……。周りに対するさりげない気遣いとして、マナーが存在するのです。少しずつ変わりゆく公共マナーの最新版をご紹介しますので、普段の自分の振る舞いを見つめ直してみるのをおすすめします」