くらし

【山田ルイ53世のお悩み相談】引越し後、ひとりで外出できなくなりました。

お笑いコンビ髭男爵のツッコミ担当で、作家としても活動中の山田ルイ53世さんが読者のお悩みに答える連載。今回は引っ越し後、外出できなくなってしまった女性からの相談です。
  • 撮影・中島慶子

<お悩み>
はじめまして、62歳の主婦です。2月にちょっとした街から田舎(歩いて20分程で最寄り駅のところ)に転居し、ひとりで外に出ることができなくなりました。
家庭の事情や転勤等で引っ越しを繰り返してきました。性格が引っ込み思案なのは若い時からだと思います。自分に自信がないのだと思います。
玄関から一歩出る孤独感が辛いです。周りからの目も気になり悪循環です。心療内科に行く予定です。乗り切るにはやはり自分が強くなることでしょうか? (きう/女性/主婦 主人と息子三人で住んでいます。)

山田ルイ53世さんの回答

「心療内科に行く予定です」とありますが、ぜひ行くべきだと筆者も考えます。
と言うのも、やはり専門家の意見が最も確かで、有効だと常々思っているからです。
あくまで筆者の個人的意見、捨て置いて欲しいのですが、例えば「元ヤンキー」とか、「元暴走族」、そして勿論、「元引きこもりの芸人」などの意見は、ネギを首に巻いて寝ると風邪が治るというのと変わりません。
効果はあるのかもしれませんが、所詮、民間療法です。
意味がない、ということではなく、効く人には効くでしょうが、そうでない場合、悪化しかねない。
風邪を引けば、病院に行くのが確実。
体の不調も心の不調も同じことです。

とかく、世間体が……などと二の足を踏みがちですが、もっと気軽に心療内科、カウンセリングの類を利用した方が良いと思っています。
かくいう筆者はまだ経験がないのですが、もし、中2の夏から6年間引きこもっていたあの頃、その選択肢があったのであれば、必ず通院したでしょう。

そもそも、強い弱いは関係ありません。
たまたま、今相談者はそういう状態になったというだけの話.
誰にでも起こり得ること、ご自分の落ち度などではないことだけは、ご理解下さい。

山田ルイ53世●お笑いコンビ、髭男爵のツッコミ担当。本名、山田順三。幼い頃から秀才で兵庫県の名門中学に進学するも、引きこもりとなり、大検合格を経て愛媛大学に進学。その後中退し、芸人へ。著書に『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)、『一発屋芸人列伝』(新潮社)、近著に『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)。
⇒ 公式ブログ

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