【歯間ケアとメンテナンス編】不調を呼ぶ口中老化を防ぐには、正しい歯みがき習慣が基本です。
撮影・中島慶子 イラストレーション・安ケ平正哉 文・一澤ひらり
[歯茎のマッサージ]唾液の分泌や歯茎の血行を改善し、歯周病を予防。
唾液は細菌の繁殖を抑える抗菌作用や食べ物の分解など、健康維持のために重要な役割を担う、命の泉。
「加齢やあご回りの筋肉の衰えによって唾液の分泌が悪くなると、口腔内が乾燥しやすくなり、口臭や虫歯、歯周病の要因になってしまいます。でも口の中をマッサージすることで、唾液の分泌を活発にできるんですよ」
マッサージを行うのは歯をみがいた後。手を洗って指先を清潔にしておこう。爪を伸ばしている人は口の中を傷つけないように。
「歯茎が痩せてきたり、血色が悪い人も、このマッサージで歯茎の血行をよくすることで改善できます。口元のしわを薄くするアンチエイジング効果も期待できます」
[防災]被災したときこそ、口中衛生は最重要。
地震などで被災した後、健康に大きく関わるのがデンタルケアだ。
「いつどこで被災してもいいように、常に歯ブラシは持ち歩きましょう。よくホテルや旅館に置いてある個包装の歯ブラシや水や歯みがきいらずで使えるアイデア商品は便利です。これらを防災用グッズにも入れておくと重宝すると思います」
[歯垢チェック]歯垢染色剤で、みがき残しチェック。
みがき残しのプラークが、一目瞭然にわかるのが歯垢染色剤。
「とくに歯間ケアをしていない人は、歯間が真っ赤に染まってビックリすると思います。定期的に歯垢チェックすれば、みがき方の癖やきちんとしたみがき方を目で確認できるんです」
歯垢染色剤は歯科医院、ドラッグストアやネット通販で購入できる。
西原郁子(にしはら・いくこ)●歯科医師。都内の有名歯科医院に勤務。現在まで虫歯ゼロの美しい歯をキープ中。著書に『歯医者に行きたくない人のための 自分でできるデンタルケア』(アスコム)。
『クロワッサン』978号より
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