睡眠ポリグラフ検査とは、身体じゅうに複数のセンサーを装着し、眠っている時の異常や、中途覚醒、日中の眠気の原因を調べる検査である。センサーはその数20近くにものぼり、頭、目、喉、心臓、胸、お腹、脚、背中……に装着されたセンサーが、脳波や目の動き、筋電図や心電図、さらに呼吸の具合などをオンタイムで記録、別室のモニター室では臨床検査技師たちが朝まで交代制で張り付き、その動きを観察するという仕組みだ。わかるのは睡眠の深さや周期、呼吸の乱れ、いびきや歯ぎしりの有無、などなど。
「寝ている時に、歯をくいしばる自覚症状がうっすらあります」との田中さんの申告を受けて、さっそく顎へのセンサーも追加されることに。ちなみに向こう脛に装着されたセンサーは(下写真)、就寝時の脚のピクつきを見るためのもの。
「専門的には周期性四肢運動(PLM)と呼び、睡眠中の上肢、下肢のピクピク動く現象を計測します。これが1時間あたりに何回あるかで、病的な状態であるか、そうでないかを判断します。田中さんは中途覚醒の習慣があると言っていましたので、このような自覚のない睡眠中の問題が原因になっている可能性もあるわけです」(柳原さん)