貴和子 体幹が鍛えられてきたことと、バランスや距離感がとりやすくなって、足の小指を何かの角にぶつけることなどもなくなってきたのですが、面白いのは、始める前の顔と、いまの顔と、明らかに違うんです。
シルク あ〜、すごくよくわかる。なぜかというと、筋膜って、全身つながっているからなんです。たとえば、足の裏からふくらはぎの裏側、太ももの裏側、ヒップ、背中、頭、額まで、実は一枚の筋膜なんです。
貴和子 はい、それをシルクさんから聞いたときには驚きました。
シルク 筋膜がゆるめば、リンパや血流もよくなるので、顔色もよくなるのは当然なんですね。
貴和子 いままで、いろいろなところがひっかかっていて、そのまま硬直してしまっていた。やわらかく維持できるように日々努力しないと、すぐに固い状態に戻ってしまう。保てない。
シルク たゆまぬ努力(笑)。だから、簡単で効果がないと続かない。
貴和子 シルクさんは、うわさ年齢60歳とおっしゃっているけど、若い人より若々しい。自分をよく知って、いい状態を保ちたいという、よい意味での欲がある。見習いたいですね。
シルク 切り貼りも注射もしたくない。自分の手でくいとめたい(笑)。
貴和子 同じです〜(笑)。永遠にいまの自分でいられるなんて、妄想です。
シルク 誰でもやがてたるみます。だから、マイナス10歳じゃなくて、マイナス5歳を目指す。
貴和子 朝起きて、どこも痛いところがなくて、幸せな気分でいられれば。
シルク すべてバランスかしら。使いすぎの筋肉を休めて、使っていない筋肉を使う。へんな形状記憶をさせないこと。たとえば20分間ムリな姿勢をとると、元の状態に戻すのに4時間かかると言われているんです。こまめにリリースしてあげる。私、それを「美の初期化」と呼んでいます(笑)。
貴和子 そのためには、ナチュラルな食べ物や自然体でいる生活習慣も必要かもしれませんね。そうそう、私、すごいぬか漬けの容器を買ったんです。それで、ものすごくおいしい漬物を毎日食べています。そんなことも美容にいいと信じています!
シルク 食べ物も食べ方も、若見えに直結していますよ。
貴和子 「こんなはずじゃなかった」ではなくて、「こんな感じかな」と思いながら年齢を重ねていきたいですから。