【ロカボダイエット】糖質をコントロールするだけで、お腹いっぱい食べても痩せられる。
撮影・清水朝子 文・斎藤理子 メニュー作成、調理、糖質計算、スタイリング・田村つぼみ
ごはんを半分、おかずはたっぷり。ロカボの大きな基本はこれだけ。
後藤 つまり、その範囲ならごはんもパンも食べていいということですか?
山田 そうなんです。まず、今まで食べていた主食を半分から3分の1量にしましょう。それだけで効果が出ますよ。主食を減らした分、おかずはたっぷり食べます。タンパク質中心で脂質もきちんと摂る食事だと、糖質中心の食事よりも満腹感が長く持続するので、結果的に、太るほど食べすぎにはならないはずです。
後藤 おにぎり1個で済ますのは危険ですね。
山田 おにぎり1個の糖質は40g。それだけで1食の糖質摂取量を満たしてしまいます。それよりは、ごはんを控えてトンカツ1枚を追加するほうが、糖質は抑えられるのに満足感も満腹感も得られますよね。ただし、ソースは糖質が高いので使わないほうが安心です。
後藤 ダイエットでトンカツが食べられるなんて夢のようです。ついカロリーのことを考えて、揚げ物などは避けてしまいがちですが。
山田 カロリー制限は、カロリー計算が難しく続かない、体脂肪より筋肉量が減ってしまう、低栄養になりやすいなど、デメリットが多いのが事実です。カロリー制限すると代謝も落ちてしまい痩せにくい身体になってしまいます。
後藤 カロリー制限は空腹との闘いですけど、ロカボはお腹いっぱい食べてもいいのが素晴らしいですね。私は毎日寝る前に焼酎を1杯晩酌するのが楽しみなんですが、お酒はどうですか?
山田 ロカボは日々の食事を楽しむというのが必須条件なんです。だから、ロカボが定めている一日摂取糖質量に収まるなら、間食だってお酒だって我慢する必要はありません。焼酎は糖質がないのでまったく問題ありませんが、醸造酒の中でもワインはおすすめ。甘口のもの以外は、実は低糖質なのです。
後藤 なんだか簡単にできそうな気がしてきました(笑)。
「パン+水」より「パン+ワイン」がベター!
パンと一緒に飲むなら、水よりワインのほうが血糖値を上げないというエビデンスが。ワインは赤でも白でも可。
夜食もがまんしない。
空腹感はロカボの敵! 一日の糖質量を守れば夜食もOK。小腹が空いた時のおすすめは糖質が低いナッツやチーズ。
後藤 野菜を先に食べたほうがいいなどという話も聞きますが、食べる順番は意識するべきですか?
山田 私たちがおすすめするのは、糖質の多いものを最後に食べるカーボラストだけです。とくにベジファーストを意識する必要はありません。ただし、芋類やとうもろこし、かぼちゃなど、私たちが野菜だと思って食べているけれど、他の民族にとっては主食の食べ物ってありますよね。そういうものは糖質が高いので注意が必要です。
後藤 なるほど。食材のだいたいの糖質量を把握しておくことが必要ですね。料理は好きで苦にならないので、毎日の食事で無理なく実践できそうです。
山田 料理の際に見落としがちなのが調味料の糖質です。みりん、ケチャップ、ソース、白みそなど、それ自体の糖質が高いものは避けましょう。ノンオイルドレッシングも旨味を出すために糖をたくさん使っている場合があるので避けたいもののひとつです。
後藤 うわぁ、ノンオイルドレッシングは気がつきませんでした。
山田 ロカボ理論は世界の医学会の信頼できるエビデンスに基づいています。でも何よりも楽しく食事ができることを大切にしています。難しいことは考えずに楽しみつつ取り組んでください。
油も無制限にOK!
ごま油、オリーブオイル、バターなど、油脂は基本的に制限なし。積極的に摂取するほうが中性脂肪も減る。
マヨネーズもOK!
油脂と卵が主材料のマヨネーズは糖質が低く、ロカボ的に推奨する調味料。一方、市販のドレッシングは糖質量を要確認。
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