からだ

Vol.18尿もれが気になります。【40歳からのからだ塾WEB版】

  • 文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
笑ったり、くしゃみをしたはずみに尿が漏れてしまい「下着がぬれて困っている」「誰にも相談できずに悩んでいる」ということはありませんか。
更年期に多くみられる「尿もれ」の主な原因は、膀胱や子宮を支えている “骨盤底筋群” のゆるみ。
進行すると子宮脱や膀胱脱などにつながることもあって、近年、骨盤底筋群に対する関心が高まってきています。
今回は、尿もれの改善・治療法に加え、女性にとって非常に大切な骨盤底筋群をどうやって守っていくべきかについて、産婦人科医師のアドバイスを紹介します。

尿もれってどんな病気?

まず、「尿もれ(尿失禁)」とは、自分の意思に関係なく尿が出てしまう症状のこと。いくつかのタイプに分類できます。

腹圧性尿失禁
お腹に力が入ったときに尿が出てしまうタイプ。主な原因は、尿道括約筋を含む骨盤底筋群の緩み。

切迫性尿失禁
急にトイレに行きたくなって、我慢できずにもれてしまうタイプ。過活動膀胱という疾患の症状の1つです。

混合型尿失禁
腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁の両方を併せ持つタイプ。

こんなにある! 骨盤底筋群がダメージを受ける要因

このうち、「腹圧性尿失禁」は、女性の4割を超える2000万人が悩んでいるといわれ(日本泌尿器科学会HPより)、40代〜50代の女性に多くみられる症状です。出産や加齢が契機になって起こります。
では、腹圧性尿失禁の原因となる“骨盤底筋群の緩み”は、なぜ起こるのでしょう。
産婦人科医師の宋 美玄さんによると、“骨盤底筋群の緩み”が起こる原因には、

  • お産によるダメージ(長時間にわたる分娩、いきみ、不適切な姿勢での分娩など)
  • 産後の過ごし方(腹圧がかかる腹筋運動はNG!)
  • 女性ホルモンの減少による骨盤底筋群の萎縮、筋力低下(主に更年期以降)
  • 姿勢のとり方、呼吸法
  • 長年の立ち仕事
  • 慢性的な便秘、咳
などがあります。
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