たまごパンと焼きそばパン、どっちが太りにくい?
撮影・小出和弘 文・後藤真子
「人の血糖値が上がってから下がるまでの時間は3〜4時間です。それを過ぎて空腹を我慢し続けるとストレスを感じ、次の食事の時にすぐに満足感を得られる糖質が欲しくなり、『ドカ食い』してしまうことになりかねません。そんな時は、食事と食事の間で腹持ちのいいものを適量食べておけば、次の食事で食べすぎることを防げます」
そう話すのは、著書『太らない間食』が注目されている管理栄養士の足立香代子さん。といっても、カロリーオーバーになれば太るのは当たり前なので、好きなものを山ほど食べても平気という話では、もちろんない。
太らない間食を選ぶ最大のコツは、糖質とともにたんぱく質や脂質を摂ること、カロリーを調整しながら食べごたえや満足感が得られるものを選ぶこと。歯ごたえがある、低カロリー甘味料で甘さを感じる、乳製品や油分で腹持ちをよくするなど、満足感を得る工夫はいろいろある。まずはコンビニなどで買える身近なおやつを比較してみよう。どちらがなぜ間食にふさわしいか、チェックしてみて。
○ソーセージパン ×メロンパン
メロンパンは砂糖がたっぷり使われ、糖質がほとんどのため、血糖値も上がりやすく間食には不向き。たんぱく質が摂れるソーセージパンのほうがベターだ。ただし200㎉程度のものを選ぶこと。
○チョコレート ×クッキー
どちらも砂糖を含んでいるが、同じカロリー分で考えると、チョコレートのほうが糖質が低く(クッキーは約1.5倍)、血糖値の変化がゆるやか。腹持ちもよいので少量のチョコレートは間食におすすめ。
○フルーツタルト ×栗まんじゅう
フルーツタルトは生地部分の割合が少なく、果糖や食物繊維を含むフルーツと、乳製品のクリームでたんぱく質が摂れるのがメリット。まんじゅうを食べるなら粒あんのもののほうが食物繊維が多くてよい。
○アーモンド小魚 ×芋けんぴ
良質の油脂分を含むナッツ、たんぱく質やカルシウムのある小魚の入ったアーモンド小魚は優秀おやつ。食べすぎ防止に小袋入りがおすすめ。芋けんぴは炭水化物が主で高カロリーのため太りやすい。
○たまごパン ×やきそばパン
炭水化物どうしを合わせたやきそばパンが糖質に偏っているのは言わずもがな。完全栄養食の卵が入ったたまごパンがベター。ただし間食には1個食べるとカロリー過多なので半分強くらいに加減を。
○鮭のおにぎり △梅のおにぎり
「小腹が空いたからおにぎりを」という時、意外にも鮭やツナ、天むすがベター。カロリーは梅おにぎりのほうが低いけれど、炭水化物の代謝のためにはたんぱく質を一緒に摂るのが望ましい。
『クロワッサン』941号より
●足立香代子さん 管理栄養士/臨床栄養実践協会理事長、東京高輪病院名誉栄養管理室長。講演会やメディアで活躍。著書に『太らない間食』(文響社)ほか。
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