中井美穂さんが挑戦!グルテンフードダイエット。[日々の食事を総点検]
撮影・岩本慶三 料理、スタイリング・田村つぼみ 文・板倉ミキコ
グルテンフリーの基本をここでおさらい。そもそも、グルテンとは小麦に含まれるたんぱく質のこと。日々の食事や間食から、グルテンをカットしていくダイエットだ。
「小麦をはじめとした麦を含む食品をNGリストに、それ以外はOKリストにまとめて、毎日食事のたびにチェックしながら食べてもらうようにしました。改めてNGの項目を見ると、普段どれだけ小麦を摂っていたか、気づくことができます」(伊達さん)
主食のパン、パスタ、中華麺、うどん、そうめんはもちろん、ヘルシーな印象がある全粒粉、もち麦、押し麦などにもグルテンが含まれるのでNG。
「気をつけたいのはおかずです。餃子や天ぷら、コロッケなど、衣に小麦が使われているものはダメ。カレーやシチューなどはルゥに、ハンバーグや練り物などの加工食品はつなぎに小麦が含まれるので避けてほしいです」
中井さんが大好きな唐揚げは、衣が片栗粉ならOKという判断が。
「焼き鳥やソテーなど、シンプルな調理なら問題ありません。糖質制限では避けるべき芋類、根菜類なども、グルテンフリーなら全部食べられます」
ダイエット時の外食は、周りに必要以上の面倒をかけるのが気になるし、選択肢が減ると自分自身にもストレスがかかるもの。グルテンフリーでは、意外に選択肢が広いのがうれしい。
「中華は、麺類と点心類を外せば大体いけますし、韓国料理もチヂミ以外ならほとんど大丈夫。パスタやパンを避ければ、洋食系もいけます」
食の楽しみをほとんど奪わない、ストレスが少ないダイエット法。
伊達さんの提唱する方法は、特別なグルテンフリー食品を買わなくても、原材料をチェックしたり、調理法を見直すなど、ちょっと気をつけるだけで実践できる簡便さが特徴。
「糖質をゼロにするわけではないので、食の楽しみや満足感は満たされますから、誰でも続けやすい方法です」
実はリストにはないが、ビール、麦焼酎などの小麦入りのお酒を避け、日本酒、ワイン、芋焼酎にすれば、適量のアルコールも飲んでいい。また、甘い物好きなら、ケーキの代わりにプリン、どら焼きの代わりに大福などで代用する。そのほか、エゴマ油など、質の良い油も積極的に摂るようにすれば、さらに代謝も上がっていく。
「太っている人だけでなく、痩せている人にもグルテンフリーの効果はあります。特に、これまで小麦をたくさん摂り続けてきた人ほど変化がわかりやすいと思います。むくみやだるさが消え、体のラインがすっきりして、気持ちも軽くなる。ダイエットは数字だけではありません。何を食べると自分の体がどう変わるのかがわかることが大事。グルテンフリーは、食事の摂り方を見直すきっかけになりますよ」
◆カジキと小松菜のガーリックマヨネーズ炒め
材料(2人分) カジキ150g 小松菜150g にんにく1かけ マヨネーズ大さじ2 酒大さじ1 塩・こしょう各少々 醤油小さじ1 クルミ20g
作り方 ①カジキは1センチ幅に切る。小松菜は3~4センチのざく切りにする。にんにくはみじん切りにする。②フライパンににんにくとマヨネーズを入れてさっと炒め、香りがしてきたらカジキと酒を加え、半分程度火が通ったら小松菜を加えてさっと炒め合わせる。③小松菜がしんなりとしてきたら塩こしょう、醤油で味を調え、クルミを割り入れる。
◆ほうれん草とパプリカのおひたし
材料(2人分) ほうれん草100g パプリカ(赤・黄)各⅛個 エゴマ油小さじ2 かつおぶし適量 醤油適量
作り方 ①ほうれん草はさっと茹で、水気を切って4センチ幅に切る。パプリカは薄切りにしてさっと茹でて水気を切る。②エゴマ油と①を混ぜ合わせて器に盛り、かつおぶしをふって醤油を垂らす。
◆きのこ汁
材料(2人分) きのこ類100g 味噌大さじ1⅓ 水2カップ ネギ適量
作り方 きのこを食べやすい大きさに切る。鍋に入れ、水と共に一煮立ちさせ味噌を溶き入れ、ネギの小口切りをちらす。
『クロワッサン』941号より
●中井美穂さん フリーアナウンサー/TVやラジオで活躍。観劇好きが高じ、宝塚のトーク番組を担当したり、読売演劇大賞の選考委員を務めるなど、活動の場は多岐にわたる。
●伊達友美さん 管理栄養士/銀座医院・食事カウンセラー、日本アンチエイジングダイエット協会理事。自身の20 ㎏のダイエット経験をもとに5000人以上の食事を指導。