【サントリー】京都福寿園で体験する老舗が育むお茶の愉しみ
撮影・岡本佳樹 文・大和まこ
日本での茶の栽培は鎌倉時代に遡り、栄西(えいさい)禅師が宋から持ち帰った茶の実を明恵(みょうえ)が高山寺(こうさんじ)に植えて始まった。後に高山寺のある栂尾(とがのお)よりも暖かく、雨も多い宇治が茶に向いていると、茶栽培の中心は宇治へ。覆い下(おおいした)栽培の茶葉で作られる抹茶、茶農家・永谷宗円(ながたにそうえん)により考案された煎茶、強い旨味を持つ玉露の3種を中心に、宇治は茶の名産地として広く知られてきた。宇治川を望む朝霧橋のたもとにある「福寿園 宇治茶工房」は、茶にまつわる体験から喫茶、買い物まで宇治茶に触れることができる施設。2004年の「伊右衛門」の誕生以来、茶葉の厳選に携わる京都の老舗茶舗「福寿園」が手掛ける。
ゆったり流れる宇治川を眺めながら訪れたのはイラストレーターの平澤まりこさん。「ここ数年、ウサギを描く機会に恵まれて、調べるうちに宇治神社と宇治上神社の御祭神・菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)を知りました。道に迷っていると1羽の兎が現れ、振り返りながら道案内をしてくれた伝説があるそう。改めて宇治を訪ねたかったんです」
宇治散策のお供にしたのは、今春、新たに生まれ変わった「伊右衛門」。京都で昔から親しまれてきた茶の味わいを目指し、香りに特徴のある茶葉や石臼挽き抹茶をブレンドすることで、複層的な香りの高さと上質な旨みを実現。京都の静やかさをイメージした白いパッケージには、初代伊右衛門の竹筒をモチーフにしたシンボルマークがあしらわれている。今秋からは、本格的な味わいと香りが引き立つ濃い緑茶「伊右衛門 濃い味」もパッケージを新たに登場。川面を眺めながら「伊右衛門」を味わえば、心に残る特別な時間がもたらされるに違いない。
[福寿園 宇治茶工房]
寛政2(1790)年に福井伊右衛門が創業し、茶問屋として宇治茶を商い続けてきた老舗「福寿園」。2007年に開いた「宇治茶工房」は、抹茶づくりや茶器づくりの体験から、茶ができるまでを学べる展示、喫茶やショップなどが用意されており、さまざまなアプローチで宇治茶文化に触れることができる。
●京都府宇治市宇治山田10
TEL:050-3152-2930
営業時間:10時〜17時 不定休
石臼で挽きたての抹茶を味わい、絵付けを体験して茶の世界に浸る
茶をつくる、茶の作法を学ぶ、陶芸にふれるなど、宇治茶文化を知るさまざまな体験が用意されている「福寿園 宇治茶工房」。まず体験したのは、石臼での抹茶づくり。御影石の石臼で抹茶の原料である碾茶(てんちゃ)を挽く。挽き終わったら自分で点て、さっそく一服を味わう。いにしえの人々は新鮮な茶の味わいを大切にするため、使う分だけを石臼で挽いて飲んでいたのだという。「挽きたての抹茶を飲むのは初めて。すごくまろやかで、香りも高くて」と平澤さん。
続いては絵付けへ。宇治には遠州七窯のひとつで、茶陶として400年の歴史を持つ「朝日焼」がある。その素焼きの小皿や湯呑みに好きな絵を描く体験だ。平澤さんがささっと筆を走らせ、そこに現れたのは見返りのウサギ。素焼きの陶器は絵の具が染み込むため滑らかな線や細い線を描くのはとても難しいという。ところが平澤さん、細いウサギの髭までをためらうことなく描き上げた。ほかにも抹茶や煎茶のマナー講座など、茶にまつわる体験は新たな発見をもたらしてくれるに違いない。
ひと息つくため平澤さんが向かったのは、敷地内の別棟、茅葺き屋根が印象的な『玉露亭』。選んだのは玉露みたらし。「大好きなみたらし団子も、玉露あんが新鮮ですね」。窓の外には豊かに流れる宇治川。「素晴らしいロケーションを見ながら、過ごすひとときが幸せ。中洲の向こうには平等院があると思うと、またそれも心を穏やかにさせてくれます」
[宇治茶とともに400年。「朝日焼」の窯元を探訪]
慶長年間(1596~1615年)に、茶人であり大名でもあった小堀遠州に教えを受け開窯。宇治の茶陶として、16代にわたり茶にまつわる器や道具を作り続ける。ショップ&ギャラリーは、宇治川を一望するロケーション。茶への想いを育み、伝統と未来とを繋げる場所として2017年に登場した。十六世松林豊斎による作品から、日常に取り入れたい機能美を備えた茶器や器が揃っている。
朝日焼 shop & gallery
●京都府宇治市宇治又振67
TEL:0774-23-2511
営業時間:10時〜17時 月曜(祝日の場合は翌日)および最終火曜休
「福寿園 宇治茶工房」から徒歩約2分
伊右衛門×クロワッサン 心に、京都を。キャンペーン
平澤まりこさんが描き下ろし! 秋の京都トートバッグが当たります
「伊右衛門」と「クロワッサン」がコラボレーションしてトートバッグをつくりました。
今回、宇治で茶文化体験をした画家、イラストレーターの平澤まりこさんが、
秋の京都をイメージして2種類のデザインを描き下ろし。
ひとつは紅葉や舞妓さんなど、京都をイメージした楽しいピクトグラム、
もうひとつはゆったりとお茶を飲むウサギたち。
たっぷりサイズで丈夫な帆布製、ここでしか手に入らないバッグです。
(Aコース)秋の京都の魅力あれこれ
(Bコース)紅葉を眺める茶飲みウサギ
●応募期間
9月22日(月)〜10月17日(金)
●当選人数
伊右衛門ブランド500〜600ml商品を24本購入の上、特設サイト上にて必要事項を記入し、購入レシートの写真をアップロードしてご応募ください。
※特茶ブランド・伊右衛門プラス・伊右衛門おいしい糖質対策は対象外。
平澤まりこさんからメッセージ
「ウサギは宇治では神さまのおつかいとされています。福寿園近くの宇治神社には、ウサギが良い方向へ導いてくれるという言い伝えがあります。京都のお寺の窓から見える紅葉を楽しみながらお茶を味わうウサギを描きました。ピクトグラムのほうは、食や景色や歴史、さまざまな角度から訪れる人を愉しませてくれる京都の秋をモチーフにしています」
問合せ先・サントリー食品インターナショナル
https://www.suntory.co.jp/softdrink/iyemon/