【ヨガのポーズ75】“テンション” フロッグライズ——Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方
“テンション” ときには張りつめた場面も自分でコントロールできたらいい。──ストレスフルな出来事も、ただ受け身でいては振り回されるだけ。自らテンションをかけて向かっていくほうが、心身への負担は軽くなるようです。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
フロッグライズ
お尻をしっかり突き出すのがコツ
肩幅より広めに立ってカラダをかがめ、手の人差し指と中指で足の親指を握ります。息を吐きながら膝を伸ばし(お尻の穴周りをカラダの内側に引き込むイメージで)、お尻は突き出し、背すじを伸ばします。息を吸って吐くタイミングでお尻の穴周りをしめて8秒。1日1回。
テンション
女性はマルチタスクが得意といわれます。夕食を作りながら子どもの様子を見たり、風呂掃除をしながら明日の仕事の段取りを考えたり。でも、いざ何ごとか起きれば別です。他の情報をすべてカットして一点集中する場面があるのではないでしょうか。
スポーツでも仕事でも、ここさえ乗り切れば、山の向こうのすばらしい景色が見えるというポイントが必ずあります。そんなときは、あえて自分で緊張感を高めると、その先をコントロールしやすくなると思います。
ポーズで表してみましょう。
フロッグライズは、つま先をつかんだ指から腕、首から背中、腰、脚とつながり、すべてを緊張させることもできますが、私は腕の力は抜き、膝も緩めています。なぜなら、それによって、背中からお尻にかけてよりテンションをかけることができるからです。
一から十まで完璧を求めず、今は一のクオリティのみ追求すると、自分で決めればよいのです。ヨガでも、大事な筋肉に意識を向けることで、効果が上がることがわかっています。
ちなみに、このフロッグライズは、女性にとってとても大事な骨盤底筋群を直接的に鍛えるのに最適なポーズ。腹筋群、臀筋群が緩むため、鍛えたい骨盤底筋をじかに刺激することができるわけです。
『クロワッサン』1142号より
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