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「伸び上がる」ポーズで目指す位置を知る。【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】

一日に何度でもしたくなるポーズがこれ。悩みもふっと軽くなる気がします。
椅子に座ったままでもできるので、仕事の合間に試してみてください。
  • 撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子

〈伸び上がる〉“何をしたいのか、どこへ行きたいのか。ぐーっと伸びて、中心を定めよう。”

結跏趺坐(けっかふざ)のポーズをとって(あぐらでもいいです)、両手の指を組み、天に向かって伸び上がる――実際にやってみるとわかるのですが、上体が左か右に傾く。そこで、あえて左右に揺れながら、真ん中を探して伸びる。いちばん高い真ん中を見つけるわけです。

なぜ、いちばん高くなくてはいけないのか? そう思うかもしれませんね。それは、高いところを知るため。目指す位置を知るためなのです。

子どものころ、よく伝記を読みました。キュリー夫人、シュバイツァー博士、野口英世……誰もが一足飛びに偉業を成し遂げたわけじゃない。そこに至るまでの試練、気の遠くなるような準備、それらの結晶だったことに、私は気持ちを動かされていました。

今の自分を超えて、さらに高いところを目指す。一段、一段、積み重ねて。

「じゃ、私は何をしたいのか」

そんなことを考えていました。

誰もが、ロールモデルのいない人生を送っています。ほかの誰でもない、私の人生。私が何をしたいのか。どこへ行きたいのか。そんなことを考えながら、右に左に揺れます。そして、真ん中でぴたっと止まり、ぐーっと両手のひらを突き上げるように伸び上がる。

中心が定まるんです。

悩みごとが多いときは、ぜひおすすめのポーズです。

\左へ、ぐいーん。/

\右へ、ぐいーん。/

\気持ちいいところまで伸び上がろう!/

高みを目指すポーズ

左右の足を反対の太ももにのせて結跏趺坐のポーズをとり(あぐらでも)、指を組んだ両手のひらを上に向けて伸ばし、左へ上体を倒します。次に右へ上体を倒します。そして中央で上体が伸び上がるように、両手をぐーっと伸ばして、深い呼吸で8秒キープ。1日1回。

高尾美穂

高尾美穂 さん (たかお・みほ)

産婦人科医

イーク表参道副院長。婦人科スポーツドクター、産業医として、働く女性をサポート。『人生たいていのことはどうにかなる』『娘と話す、からだ・こころ・性のこと』など著書多数。

『クロワッサン』1115号より

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