ヨーグルトは乳酸菌が乳糖を分解し、乳酸が生まれて牛乳のたんぱく質を固めたものです。
腸の3大善玉菌である乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌は、それぞれ、乳酸、乳酸+酢酸、酪酸を作って腸内を弱酸性に保ったり、悪玉菌をすみにくくします。
酢酸と酪酸は短鎖脂肪酸と呼ばれ、大腸粘膜を丈夫にしたり、粘液の分泌、水分やミネラルの吸収を助ける働きも。血液に乗って全身に運ばれ代謝を助けることもあります。
大腸の蠕動運動を促したり、免疫反応をコントロールするなど、さまざまな健康効果があり、今、とても注目されている成分です。
3大善玉菌のうち、乳酸菌とビフィズス菌はヨーグルトから摂ることができます。食べた菌が腸でどんな働きをするかは、菌によって少し異なります。
「生きたまま腸に届く菌」(プロバイオティクス)が使われているヨーグルトが多く出回っています。生きて届けば腸内で善玉菌として働くことができるので、乳酸や酢酸を作ります。
ただし、外から補った菌が腸に定着することはなく、数日程度で排出されてしまいます。毎日食べたほうがいいのはこのためです。
腸内細菌叢は人によって違い相性のいい菌を補うと、腸の調子が改善されることがわかっています。
一方、胃酸などで死んでしまった菌も腸に届くと腸内細菌を刺激して活性化させ、免疫力アップにも役立ちます。さらに、善玉菌のエサになるので、よりたくさんの乳酸や酢酸、酪酸を作れるようになります。
ヨーグルト選びの予備知識として知っておきたいことです。