からだ

肌映えが良く実用的、温かなオートミール色のニット【大沼こずえの「ずっとの、おしゃれ」】

毎月1つのテーマで、装う楽しさを再発見します。
  • 撮影・小川真輝

温かい色と風合い。季節を味わうニット。

こんにちは。スタイリストの大沼こずえです。

ニットの季節・後編は、オートミール色のローゲージです。
健康フードとしての再評価が影響してか、ファッション用語としても聞くようになったオートミール。

少し甘めのベージュや生成り、時に濃い色も混ざった色のニュアンスを表すのに、なるほどピッタリです。特にニットは、その肌触り、温かく煮たオートミールの湯気、寒い朝の空気……というイメージが相まって、親和性も高いアイテムです。

(右)カーディガン4万9500円〈ウール53%・アルパカ46%・ナイロン1%〉(ロエフ/エイチ ビューティー&ユース TEL.03・6438・5230) (左)ニット7万4800円〈ヴィスコース71%・ウール16%・ナイロン13%〉(ジョゼフ/オンワード樫山 お客様相談室 TEL.03・5476・58 11) 
(右)ニット2万8600円〈毛77%・コットン23%〉(スリードッツ/スリードッツ表参道店 TEL.03・6805・1704) (左)ニット3万6300円〈毛85%・ナイロン15%〉(スローン/ザ ショップ スローン 新静岡セノバ店 TEL.054・266・7241)

実用的な色でもあります。肌映えもよく重く見えず、白ほど汚れも目立ちません。黒やデニムなど、手持ちのボトムスとも合わせやすい。

そもそもボリュームのあるローゲージニットはコートを羽織りづらく、冬に1枚では寒い、つまり旬が短い贅沢品です。

とはいえ、秋から冬の、一瞬の清々しさを存分に味わう喜びは装う醍醐味。馴染みやすく、ほどよく華やかなオートミールカラー。さらにはアクセサリーを考えたり、重ね着をせずとも1枚でさまになる、首回りが地味にならないデザインを選び、なるたけ活躍の機会を増やしたいところなのです。

昨今の気候変動で、将来的には春と秋が消える、なんて話も。どんどん貴重になる季節をより深く感じるために、ニットを。ようやくひんやりしてきた朝にそんなことを考えたのでした。

大沼 こずえ さん (おおぬま・こずえ)

スタイリスト

女性ファッション誌で活躍する一方、女優たちの厚い信頼を集める。些細なおしゃれの悩みにも淡々と寄り添い、かつ具体的な解決策を迅速に提案するスタイリスト。

『クロワッサン』1104号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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