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あなたのそのだるさはスマホ脳が原因かも。

はっきりとした病気とは思えないのに、この疲れとだるさは何? 
明治国際医療大学教授の伊藤和憲さんに聞きました。

イラストレーション・小林マキ 構成&文・堀越和幸

【症状と原因】
脳には3つの機能があるといわれている。すなわち、浅く考える、深く考える、そしてぼんやりと考える機能だ。

「このぼんやりと考える機能は“デフォルトモード・ネットワーク”と呼ばれていて、危機への備えや情報の整理、思考をまとめるなどに役立つとして、近年、注目されています」

一方、スマホを見ている時、脳はどんな状態にあるか?

「膨大な情報量は充分に咀嚼されることなくただ見るという行為に陥りがちで、想像のために働く脳の前頭前野の働きが低下し、代わりに扁桃体の機能が高まります」

扁桃体とは感情を司る部位で、ということはスマホを見ている時は興奮してイライラしやすい状態にある。

「結果、脳機能が低下し、パフォーマンスの低下や生活習慣の乱れ、身体的なだるさにつながっていくのです」

【対策】
スマホ脳と言うくらいなので、スマホから離れるのが一番の解決策だ。

「いわゆるデジタルデトックスの日を1日くらい設けるといいのですが、それが難しいという人はスマホを置いてちょっとだけ散歩に出てみましょう」

その散歩もできれば目的を作らない、散歩のための散歩がいい。

目的を作らない、行き先すら決めない散歩に出掛けてみよう。何もしない時間を作ることが、脳を休ませ、考える力を復活させる。
目的を作らない、行き先すら決めない散歩に出掛けてみよう。何もしない時間を作ることが、脳を休ませ、考える力を復活させる。
  • 伊藤和憲

    伊藤和憲 さん (いとう・かずのり)

    明治国際医療大学鍼灸学部学部長・教授

    明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科大学院研究科長・教授。著書に『はじめてのトリガーポイント鍼治療』『トリガーポイントマップ』など。

『クロワッサン』1099号より

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