すでにある腰痛にも効果を発揮、体のクセを直す姿勢と歩き方。
かたくなった筋肉をほぐして整えるアプローチを教わります。
撮影・小川朋央 文・黒澤 彩
(正しく歩くための STEP 1)足をほぐすことが、いい姿勢をつくる基本。
ここからは、すぐに始めたい腰痛改善メソッドの実践編。KAORUさんによれば、身についてしまった姿勢のクセは「マイナス姿勢」。それをリセットして正しい姿勢で歩けるようになるために、まずは腰痛に関わる足の筋肉をほぐすところから始めよう。
「誰でも手軽にできるエクササイズとして、テニスボールを使った筋肉ほぐしをおすすめします。アプローチしたいところをピンポイントで刺激でき、大きな筋肉の部分は筋繊維に沿ってボールを動かしていきます」
ボールを押し当てたときに痛いと感じる部分は、筋肉が使われておらず、かたくなっている証拠。ほぐすエクササイズを継続していくことで、痛みが軽減されていくのを実感できるはず。
【足の裏】
歩くときに全体重を支え、バランスをとる足裏。縦横のアーチがきれいなカーブを描くように、テニスボールを踏んで転がすトレーニングを。
[ 横アーチ ]
[ 縦アーチ ]
【外すね】
膝からくるぶしまでのすねは、中央に骨があってほぐしにくい部位。小さなテニスボールなら、細い筋肉にもアプローチできる。
【外もも】
骨盤を支え、姿勢づくりの上で大切な筋肉。ここをほぐすだけで足の長さが変わるほど伸び縮みしやすい。
【ふくらはぎ】
全身に血液を送るポンプの役割をするところ。筋肉がかたくなっていると腰痛や膝痛になりやすいので、柔らかくほぐしておきたい。
(正しく歩くための STEP 2)歩くための筋肉を伸ばして整えるストレッチ。
筋肉をほぐして柔らかく使えるようになっていくと、歩くときの正しい姿勢がラクにできるようになり、自然に股関節を動かす歩き方になる。その姿勢を定着させるために、もう1ステップ、筋肉を伸ばして整えるストレッチを取り入れてみよう。ヨガやピラティスから着想を得たもので、体に大きな負荷がかかることもなく、家でリラックスした状態でできる。
「筋肉は動かさずにいると、すぐに元のマイナス姿勢に戻ってしまいます。正しい姿勢を体に覚えさせ、全身のバランスを整えるために、簡単なストレッチを日課にしましょう。目安として回数を表記していますが、筋トレではないので目標を決める必要はありません。毎日コツコツ、が大切です」
(WORK 1 )お腹の筋肉を伸ばす。
左右2~3回ずつ
(WORK 2)内ももの筋肉を伸ばす。
左右2~3回ずつ
(WORK 3)お尻の深層筋肉を使う。
左右10~20回ずつ
(WORK 4)内ももの筋肉を使う。
左右5回ずつ
『クロワッサン』1086号より