筋肉をつまんで引っ張って揺らす。更年期の不調にリンパマッサージ。
撮影・中島慶子 スタイリング・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・横川莉奈 文・長谷川未緒
リンパ療法学院講師、長谷部康子さんが指導。
特定のポイントをマッサージで刺激、 ホルモンバランスを整えよう。
ポイント1【足首】
体の末端は、リンパ液が滞りやすいところ。リンパ節のあるアキレス腱のあたりを丁寧に刺激することで、リンパ液と血液の流れがよくなり、ホルモンバランスが乱れる原因となる冷えの改善や、デトックスに。生理痛の緩和にも。
ポイント2【お腹】
腹筋の衰えに加え、デスクワークなどの座り姿勢でこわばりがちなお腹はリンパの60%が集まるところ。筋肉をほぐしてゆるめることで、リンパ液の流れを促進。むくみが取れてぽっこりお腹を改善、便秘や冷えの解消にも。
ポイント3【太もも】
特定の筋肉を刺激すると、特定の臓器が活性化する「内臓筋肉反射」では、太ももの内側はホルモン分泌と関係が深い部位。リンパ節のあるそけい部に近い脚の付け根を重点的に行う。生理に伴うむくみなどの症状もラクに。
ポイント4【ヒップ】
生殖器と関係が深いヒップは、骨盤に付着する大きな筋肉があるところ。しっかりマッサージすることで、骨盤のズレやゆがみを整え、自律神経の乱れや生理痛、腰痛、便秘など、さまざまなつらい症状の改善につながる。
滞りやすいリンパの流れを促して、更年期に起こりがちな症状を緩和。
つらい症状1【疲れやすい】
脇の下には大きなリンパ節があるため、丁寧にマッサージすることで全身のリンパ液と血液の流れを促進。特に後ろ側をよくほぐすことで、肩や背中のこりがやわらかくなり、深い呼吸ができるようになって疲労の解消に。
〈脇の下から背中〉
脇の下のくぼみに反対側の手の親指を当て、そのほかの指で背中側の筋肉をぐっとつまむ。引っ張って左右に揺らす。こりやすいところなので、硬い部分がないか、よく確認を。
〈脇の下のくぼみ〉
脇の前側の筋肉を、反対側の手の親指とそのほかの指ではさんで、ぐっとつまむ。引っ張って左右に揺らす。胸に近い部分や肩に近い部分など、こっている場所を探して丁寧に。
つらい症状2【不眠】
首の筋肉のこわばりは、眠りを妨げる一因に。また、後頭リンパ節がある首の骨の上部(ぼんのくぼ)は、くぼんでいるため、老廃物がたまりやすい。筋肉をゆるめてリンパ液を流すことで、疲労を解消して深い眠りに。
〈うなじ〉
うなじの下、ぼんのくぼの両側にある筋肉を親指とそのほかの指でしっかりつまむ。引っ張って左右に揺らす。指の位置を少し下げて、同様に行う。
〈首と肩の境界〉
うなじと肩の間、首の真ん中あたりの筋肉を、親指とそのほかの指でしっかりつまむ。引っ張って左右に揺らす。肩に近い部分も同様に行う。
つらい症状3【イライラ・落ち込み】
ホルモンの減少により自律神経が乱れると、イライラしたり、落ち込んだり。つまりやすい手足の指先を刺激することで、リンパ液と血液の流れが促進し、副交感神経が優位になってリラックスできる。末端冷え症の改善も。
〈足の指〉
(1)足の親指の爪の横を反対側の手の親指と人差し指でつまみ、引っ張って左右に揺らす。指の付け根部分も同様に行う。
(2)次に爪の上とその裏側をつまみ、引っ張って上下に揺らす。指の付け根部分も同様に。
1、2の順でほかの指も行う。
〈手の指〉
(1)手の親指の爪の横を反対側の手の親指と人差し指でつまみ、引っ張って左右に揺らす。指の付け根部分も同様に行う。
(2)次に爪の上とその裏側をつまみ、引っ張って上下に揺らす。指の付け根部分も同様に。
1、2の順でほかの指も行う。
セットアップ1万9800円(チャコット お客様相談室 TEL.0120・155・653)
『クロワッサン』1070号より
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