女性ホルモンの一つであるエストロゲンは脳からの指令によって卵巣から分泌される。
ところが更年期になると卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌が急激に減少。脳が指令を出してもエストロゲンがそれに応えられないため、脳は混乱してしまう。
結果として自律神経が乱れ、さまざまな心身の不調を引き起こす。
「エストロゲンは、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンやセロトニンの分泌に関係しています。そのため、更年期にエストロゲンが減少すると、それらも減ってしまうのです」
と、臨床発達心理士の山口創さん。更年期にイライラや不安が募る背景には、こうした要因があるのだ。
「女性ホルモンの乱れと上手につき合うためには、幸せホルモンであるオキシトシンやセロトニンを意識的に増やし、日頃のストレスを和らげることが大事なのです」